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任国内旅行

Jour135-150

9月4日-19日。
訓練所を退所して半年が経ちました。
来月にはセネガルに来て半年になり、そして、やっと来週から活動が再開します。
また新たな気持ちと、ウズウズと逸る気持ちもあります。
今度は活動計画の策定に入ります。
そのための準備も今できることはしていこうと思います。
と言いつつ、今回は旅行の話。

任国内旅行

2023/09/12-09/17
任国内旅行(お出かけ)をしてきました。

語学学校でも「Thiès:ティエス」という都市に数週間だけ滞在しましたが、ダカール⇔ティエス間の移動はJICAの車で移動させてもらったので、こっちに来て初めてダカール以外の都市に、DemDikk(デムディック:ウォロフ語でDemが「行く」、Dikkが「帰る」なので「往復」バスのこと。日本でいう高速バス)や、7プラという乗り合いタクシーを使って出かけてきました。

Dakar→Thiès

9月12日。
DemDikk
Dakarから、まずはセネガル第2の都市であるThièsに行ってきました。
ダカールからバスで高速に乗って約2時間で着きます。
値段は2,000FCFA(日本円で約400-500円)です。
各都市とダカールを繋ぐバスの発着場所(garage:ガラージュ)が、ダカールにはいくつかあります。
DemDikkの正式名称は「Dakar Dem Dikk」(3D)と言うくらいなので、Dakarと各都市を繋ぐバスになります。

この日は、翌日以降に旅行を共にする先輩と合流すべく、初めての遠出にワクワクしながらティエスに向かいました。
ティエスに到着して、数ヶ月前に過ごした街の雰囲気を少し懐かしく感じました。笑
到着したのは夕方だったので、そのまま夕飯を食べて、同じ委員会に所属している先輩でもあったので、委員会の話や活動、今後の進路など色んな話をして、僕はソファで寝ました。

Thiès→Touba→Linguère

9月13日。
当初の予定では、朝の7時に出発予定でしたが、前日に「8時でいいよね」と確認して、ゆっくりと起きました。
基本的に、自分が居住している都市以外に出かける場合は「移動届」なるものを予定日の1週間前までに在外事務所に提出します。
僕の場合はDakar内は届出なしですが、Dakar以外の都市に行く場合は必要になります。
そこにはどんな工程で動いて、どこに行くのか、泊まる場合はどこに泊まるのかなどを書きます。
まぁ安全管理の面もあります。

とりあえず予定は予定なので。笑
結局、8時に起きて9時頃出発しました。
今日の目的地はLinguère:リンゲールです。
ここには、セネガルに赴任してきたタイミングが一緒だった再派遣の先輩2人が住んでいるので、二人に会うのが目的です。
ティエスからリンゲールまでは7プラで行きました。

7プラの車内。

7プラ初体験でした。笑
ずっと乗りたいと思っていたので乗れてよかったです。
7プラは乗合タクシーみたいな感じで、ハイエースみたいな大きめの車ではなく、普通の乗用車に乗客7人+運転手が乗り込みます。
助手席に1名、2列目と3列目に3人横並びで座ります。
ルールは簡単で、目的地が決まっており、乗客7人が揃わないと出発しません。
なので出発時間は人数が揃い次第。揃うまでひたすら待ちます。
値段はだいたい3,000FCFA前後。
どうしても出発したい場合は、その分の席も買うなどして、7人分の席を埋める必要があります。
なので地方→地方に行けば行くほど、行く人数も減るので待つ確率も上がります。

今回はティエス→リンゲールに行きたいのですが、直行の7プラがないのでTouba:トゥーバまで行く7プラに乗り込みました。
今回は乗ってから1時間ほどで、全員が揃い、出発することができました。
比較的早い方だと先輩がおっしゃっていました。
乗り心地は「とにかくお尻痛い」って感じです。笑
当たり前ですが、柔らかい座椅子じゃないし、冷房なんて効かないし、隣のセネ人はデカいです。
身動きはほとんどできずにひたすら2時間座り続けましたが、外の景色や初めての遠出に気持ちはワクワクでした。
そんなこんなで、午前中にはトゥーバのガラージュに到着しました。

早速、リンゲール行きの7プラへと乗りたいのもありますが、せっかくトゥーバに来たので行きたかった場所がありました。
それはセネガルで一番大きなモスクがあるのがトゥーバにあるからです。

この前の「Magal:マガル」という年1回のイスラム教徒による聖地巡礼では、このトゥーバにあるモスクに多くのムスリムの方たちが行きます。
なので、そのモスクにセネ服を着て行ってきました。

全てのモスクは女性が入ることはできませんが、ここだけは正装をしていれば女性の方も入ることができます。
ムスリムでない僕も、モスク内のお祈り場以外は入ることができました。

初めてモスク内にも入りましたが、教会とはまた違った雰囲気とアラビア文字が書いてあったりもしました。
たぶん、セネガル以外のイスラムの国だったら中に入ることもできなかったと思います。中でも、色んな人が声をかけてくれて、セネ服を着ているのもあって余計に目立つのもありますが、好奇な目、拒絶や阻害というよりは歓迎してくれている感じがしました。
一緒に写真も撮ったりして楽しく、すごくいい経験をすることができました。

なぜこのタイミング?ってか、セネ人は写真撮るのが下手です笑

その後はお昼を屋台で食べて、トゥーバのガラージュに行き、リンゲール行きの7プラに乗りました。
ここでも1時間以上待ちましたが、なんとか出発することができました。
持ってきたバックパック用のリュックは車の上に乗せられてしまい、「落ちない?PCとか入ってるから大丈夫?」と聞いたら「安心しろ、しっかり守っているから大丈夫だ。」と言われ、とりあえず「OK」と言いましたが、道中の日の照り具合もあり心配でした。

兎にも角にも、約2時間の道中も同じように回復したばかりのお尻も、また痛くなりつつも、語学の先生が絵を描いて教えてくれたアフリカならではの家や、道を歩くラクダや羊、山羊、牛に、背の低い木々、たくさんのバオバブの木などなどを見て、「やっとアフリカに来たなぁ〜」と感じるほどの景色にテンションが上がっていました。

長いようであっという間の7プラも無事に終わり、リンゲールに到着しました。
着いて7プラから降りて、荷物を取るために車の上を見るも僕の荷物は見当たりません。
焦っていたら、車の上に乗せていた冷蔵庫の中から僕のリュックが出てきました。笑
まあ良かったです。

そのまま先輩たちと久しぶりに直接、お会いしました。
積もる話もある中、先輩たちのお家までの道中は馬車に乗って向かいました。

地方に行くとタクシーやバスはありません。
馬車に乗るのも初めての体験でした。

先輩のお家に着いて、大家さんや近所の人と話して、近くの屋台の屋外でゆっくりとお話ししながら、ご飯を食べました。
夜にはたくさんの星が見えました。
海士町や駒ヶ根、日本で見てきた星も綺麗でしたが、セネガルの星もとっても綺麗でした。

Linguère

9月14日。
この日はリンゲールで一日過ごしました。
教育関係の人たちはバカンス期間ですが、先輩お二人は違う職種なので活動があります。
ですが、僕たちの旅に合わせて、活動を休んでくださり、一緒にお二人の職場にも顔を出して、挨拶をして、簡単に見学をしてきました。
リンゲールは畜産の街です。
街の至る所にたくさんの動物がいます。

羊、山羊、ニワトリ、牛、馬、ロバ、猫、犬。
ダカールにもいますが、こんなにも当たり前に、道中にたくさんいるわけではないので、可愛いし、楽しかったです。
あとロバの鳴き声を初めて聞きました。笑
午後は、先輩の大家さんの家族?のトコに行き、お昼ご飯を頂きました。
僕が「スープカンジャ」を食べたことがなかったので「食べたいです」と事前に伝えていたこともあり、スープカンジャを用意してくれていて、家族や親戚たちみんなで、庭にある大きな木の下でゴザを敷いて、そこに一つのお皿を囲むように座って、スプーンを右手に持って、みんなでpartagerしながら食べました。

食べ終わったらアタヤを飲みながら、中高生男子たちと恋バナをして盛り上がりました。笑
その後は、セネガルで唯一の気象施設?がある場所に、その中高生たちも一緒に馬車に乗って行きました。

現地の子たちも初めて行くような場所です。
専門の人たちの話をキラキラした瞳で、興味津々に聞いている彼らの姿を見て、「なんかいいなぁ〜」と思いました。

彼らとアタヤを飲みながら、「将来の夢は?」と尋ねると「車の整備士」や「売り物をする人」などの答えが返ってきます。
先輩たち曰く、地方にいると「将来の夢」や「なりたい職業」と言われても、自分の目で見たことのある職業しか想像ができないのだそう。
もちろん、全ての職業にそれぞれの想いや夢が詰まっています。
それでも、選択肢をたくさん持った中で選ぶことが大事な気もします。
そういった意味でも、この場所に中高生の子たちと来れたのは良かったです。
観測台にも登ることができて、そこから見た地平線はすごく綺麗でした。

そのままお家に帰宅し、マルシェで購入した野菜やお肉を調理して、夕飯を食べました。
そして先輩たちに、セネガルに一緒に来た同期として2ヶ月遅れではありましたが、誕生日祝いもサプライズでしてもらいました。
本当に周りの人たちに恵まれているなと実感しました。
また、ニワトリを捌いて、焼き鳥をしたり、ラクダの肉を頂きました。
ニワトリ1匹から取れる部位はほんのわずかです。
日本の焼き鳥はすごく豪華だなと思いました。

ラクダの肉は、言われないと分かりません。笑
牛肉に近い感じの食感で、臭みもなく美味しかったです。
今回はコブを食べることはできなかったので、次回は食べてみたいと思います。
この日も、寝る前に星空を見て、寝床につきました。

Linguère→Dakar

9月15日。
午前中は、毎週金曜日に開かれる「移動市」に行ってきました。
リンゲールは家畜の街でもあり、遊牧民の街です。
セネガルには多くの民族がいますが、そのうちの一つである「プラール族」がリンゲールや周辺には住んでいます。
また、僕のセネガルの苗字の一つである「KAH」はプラール族の苗字です。
セネ人は苗字や名前で、どこの民族かが分かります。
今回の移動市では、プラール族の民族衣装なども売っており、その一つの頭に巻くターバンを買いました。
柄も綺麗で、買った場所でおばさんに巻きつけてもらいました。

歩いていると、プラールの人たちが、みんな声をかけてくれたり、「👍」っと合図してくれて嬉しかったです。

他にも、セネガルでは苗字同士のやり取りもあります。
例えば、僕のもう一つの苗字の「DIOP」は「NDIAYE」と相性が良くないです。笑
リンゲールには「NDIAYE」さんが多く、冗談で「あなたとはご飯を食べたくない。」「DIOPはカフェのみ(屋台等で)」と言われたり、「苗字はDIOPじゃなくて、私の苗字にしなさい。」と言われたりしました。笑

ただ、ダカールで暮らしていたり、配属先の人たちと話していても、あんまりそういうやりとりをすることが少ないので、すごく新鮮でもありました。
ダカールだと、苗字もですが、色んな民族が混ざっていたりするのもあって、ストレートのプラール族やウォロ族などがほとんどいません。
それもあって、多少の反応はあってもそこまでの顕著な反応はありません。

たった数日でしたが、地域の人たちとの繋がりや、生活も含めて、現地の人たちと接する機会の多い地方ならではの生活を、この時期に体験できたのは僕にとって非常に良かったです。
自分の活動や住む地域、近所の人たちとのやりとりも含めて、色々と活かせそうな発見がたくさんありました。

12時頃、リンゲールからダカール行きのDemDikkに乗り、ダカールへと戻りました。
ダカールまで約5時間で6,000FCFA。
道中に1度だけ休憩時間がありました。

ダカールに着き、自宅に戻りました。
そして、この日にダカールに上がってきていた先輩たちと合流しました。
一旦、荷物を置いてから、スーパーに食材の買い出しに行きました。
事前に買って、切って、冷凍しておいた白菜と、スーパーで買った春雨や玉ねぎ、ネギ、にんじんなどを加えて鍋パをしました。
ワインやビールも飲んで、色んな話をして盛り上がりました。

Île de Gorée

9月16日。
午前中は、前日の疲れもあり、のんびりと過ごしました。
11時過ぎから動き出し、お昼ご飯を食べに行くのと、 Île de Gorée:ゴレ島に行くために、ダカール内にある港に向かいました。
入島税や船代は外国人だと、高めになりますが、僕たちはレセピセと呼ばれる外国人登録証?滞在許可証?なるものを持っているので、セネ人と変わらないほどの値段で入ることができました。
ゴレ島は、言わずと知れた世界遺産でもあり、その中でも負の遺産とも言われています。
ただ、現在はリゾート地とも化しています。
なんかとても複雑でもありました。
今回は時間の関係もあり、全てを回ることはできませんでしたが、博物館やメインの場所には行くことができました。
まだまだ知らないことがたくさんあるし、色んなことを学びたいと思います。

「Porte du voyage sans retour:帰らざる扉」
両手で持っても、めちゃくちゃ重かった

18時ごろ、ダカールの港に戻ってきました。
この日は、朝起きてから夕飯の作戦を練っていました。
まず昨日の鍋の残りがあるので、それを雑炊にするのと、魚を買って捌こうとなりました。
プラスの食材買い出しと、魚を買いに行くグループの二手に分かれて、あとで落ち合うことに。
僕は魚を買うグループで、前に専門家さんと行った漁港に行き、魚を買いに行きました。
とりあえず、アジ系の青魚と、スマやカツオ系の赤身の魚、タイなどの白身系の魚をターゲットに設定し、ある程の予算も決めて見て周りました。
先輩と色々と見て周り、目利きはできないけど、とりあえず新鮮っぽいやつを選びました。
買ったのは、
おそらくアジ×2
おそらくマルソウダカツオ×3
おそらく血鯛×1
おそらく金目鯛×1
で合計6,500FCFA(日本円で約1,300-1,600円)。
早速持ち帰って、そのまま捌いて、刺身で頂きました。
ただ、捌くのに時間がかかって、食べ始めたのは22時前でした。笑
でも、隊員だけで魚を捌いて、刺身を食べれたのは嬉しかったです。
この日も結局、2時過ぎまで、ブラックな話もしつつ盛り上がりました。

Réserve de Bandia

9月17日。
この日は、Réserve de Bandia:バンディア保護区に行きました。
いわゆるサファリです。
そこに先輩たちと行ってきました。
ダカールからティエスの南部に位置しており、Mbour:ンブール方面になります。
予定では、自宅から車で1-2時間を考えていましたが、1時間ほどで到着しました。
保護区についてから、サファリって感じの車に乗って、保護区にいる動物たちを1時間半ほど見て周りました。
今回見れたのは、
キリン、シマウマ、ダチョウ、ハイエナ、アンテロープ、インパラ、ワニ、色んな種類の猿とアフリカ色の鳥です。


犀もいるはずでしたが、今回は見ることができませんでした。
それでも十分に満喫することができ、癒されました。

お昼過ぎにダカールに戻ってきて、大きなモールで昼ごはんを食べて、近くのマルシェを散策して、プラスの食材を買い出して自宅に帰りました。
この日の夕食は、昨日の刺身が残っていたのですが、さすがに翌日も刺身で食べれるほど新鮮ではないので、小麦粉をつけてそのまま揚げるのと、小麦粉をつけて、そこにマヨネーズをつなぎにして、パン粉をつけて揚げる2バージョンでやりました。
あとは、残りの雑炊にさらに水とお米を足して、溶き卵も混ぜて、食べました。
この日も美味しいご飯とお酒を飲みながら、日本vsイングランドのラグビーW杯を観戦しました。
そして、この日も深夜まで語り尽くし、寝ました。


協力隊って活動がメインだと、ずっと思ってました。
まぁ確かに活動がメインなんですが、私的な旅行や、移動はあんまりしないほうがいいと勝手に思ってました。
もちろん、活動をそっちのけて、私的に旅行や移動をたくさんするのは、良くないかと思いますが。
なんか自分の中で、勝手に決めつけていたのもあって、活動に集中しなきゃいけない、休みの日も活動のことを考えなきゃとか、勉強しなきゃとか思ってました。
それもとっても大事だけど、フツーにセネガルを楽しむのも必要だなと、先輩たちと過ごして思いました。
セネガルのまだまだ行ったことない地域にも行ってみたいし、来年のバカンスには、「お金を貯めて任国外旅行(アフリカ旅行)に行こう」とみんなでなったので、そこに向けてお金も貯めていきたいと思います。笑

長かったバカンスも今週で終わります。
あっという間だった気がします。
最初は、「このタイミングでバカンスかぁ〜」と思ってましたが、今では「このタイミングで良かった」と思ってます。
再開まで、あと約1週間。
7月末に提出した、1号報告書の事務所からのコメントが返ってきました。
いろんなコメントを頂き、改めてやる気がみなぎってきました。
自分が書いた報告書も、見直しつつ、あの時とはまた違った想いも募っています。
これから活動計画の策定をしていきます。
つまり、活動先で自分がやりたいこと、隊員として取り組んでいくことを決めていきます。

楽しみだ。

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