神域リーグ2023 勝手にドラフト感想②
ドラフトから2日。
昨晩ドラフト感想の1本目の記事をあげたが、できるだけ楽しくかつ期待を込めた内容にしたつもりだ。
これから顔合わせ、練習会・勉強会、牌譜検討、チーム間コラボ、初代神域リーガーや元ドラフト立候補者たちとの交流試合など、数多くの配信で本戦までの熱量を高めてくれる、それに水を差さないよう全力で応援をしたい。
ただ、この記事だけについては神域リーグ2023に対する最初で最後のネガティブな投稿としたい。
※ここから、いち神域杞憂民としての妄想垂れ流しが続きます。
神域リーグおよびMリーグ含む麻雀、関係者を貶めるつもりは一切なく、今回の神域リーグが昨年を超える大成功を収め、5年後も10年後も続く、麻雀界と他業界、Vtuber界を繋ぐ架け橋となり、各業界が相互に発展する「興行」となることを祈っての発言と思ってご容赦ください。
■杞憂で終わってほしいこと① Vtuberを消費することにならないか?
手探りで始まった神域リーグ2022は、神域リーグに対する熱量が高く、麻雀に対する造詣の深いVtuberが選ばれていた。
神域リーグ2023でも、それに匹敵するメンバーが選ばれたと思っているが、「育成」「成長」などをテーマに掲げるチーム構成となった場合、一定の成長を果たした先には何が残るのだろうか?誰が残るのだろうか?
もちろん、半年間のリーグ戦の中で成長の余地・期待を残すメンバーもいることであろう。しかしその道のりは険しく、伸び幅は次年度には鈍化してしまい、成長物語が色褪せたものに見えてしまう可能性がある。
「麻雀界と他業界、Vtuber界を繋ぐ架け橋となり、各業界が相互に発展する」ことを目的とする限り、新たなファン獲得を求めることが優先される。
「強くなる → ファンが急増する → 神域リーグが終了する → 雀力もファンの伸びも鈍化する → 神域リーグからの(一旦の)卒業、解説・ゲストもしくは次のステージへ」という構図は、ほとんどのVtuberにとっては避けられないだろう。
成長物語は消耗品であり、このままでは新陳代謝という名の下に、多くの選手たちが神域リーグによって消費されていってしまうのではないかと懸念している。
Vtuber側の対策として、神域リーグを踏み台・ステップとして、自身のさらなる発展を遂げるためのストーリー・戦略を考えておく必要があると思っている。既に考え、行動を始めているVtuberたちもいるが、未開の地であり、その難易度は計り知れない。
また、中長期的に神域リーグを続けていくためには、いつかはジリ貧を迎えるであろう成長株に多くを頼るドラフトではなく、それこそプロレスのごとく、様々な関係性(因縁)から生まれる長期に渡るドラマを視聴者に提供することも、今後期待している。
■杞憂で終わってほしいこと②「雀魂」を道具・ツールとして見ていないか?
神域リーグ2023より、新たなルールが加わった。
筆者が最も引っかかったのは「ダブル役満は純正な複合のみ」である。
雀魂(の段位戦)は、国士無双十三面待ちや、四暗刻単騎などをダブル役満として扱っている。これにより、大逆転を狙った手作りや、夢を追った手組みを楽しむことができる。
ところが、今回のルール変更が行われると特殊な和了り方をする役満の価値が大きく減少してしまう。
これは誰のためのルールなのだろうか?
このルールによってメリットがあるのは誰なのだろうか?
選手なのか?神域リーグファンなのか?雀魂ユーザーなのか?
いや、いずれでもないはずである。
「麻雀界と他業界、Vtuber界を繋ぐ架け橋となり、各業界が相互に発展する」ことが神域リーグの目的ではあるが、もうひとつ、重要な目的として「雀魂ユーザーの獲得と活性化」があるのではないだろうか?
神域リーグ2022での監督・選手たちの闘いや配信を見て、雀魂でプレイすることの楽しさを知り、自分もやってみようと思ってインストール・プレイした視聴者も多いことだろう。そのユーザーが遊ぶルールは雀魂のデフォルトルールであり、Mリーグルールではない。
神域リーグは、
「雀魂」というゲームを【土台とした】リーグ戦であり、
「雀魂」というゲームを【道具として使った】リーグ戦ではない
と思っている、いや思いたい。
Mリーガーである監督陣が混乱しないようMリーグルールに準拠している、というのであれば、神域リーグは誰のための何なのか?という問いに対する答えは、いち神域リーグファンである私にとって残念なものとなるだろう。
来年以降は、普段「雀魂」段位戦ルールで闘っている選手や、配信後に闘牌するユーザーにとって馴染みの深いルールとなることを期待している。
■杞憂で終わってほしいこと③今後チームアキレスに選ばれるためには、何が必要なのか?
神域リーグ2023のドラフト後、多井監督は配信内でこう話していた。
「いきなりPCをいただいて」
「その恩返しとして、めっちゃ応援していこうと決めていた」
「別にやってもらったからやったとかじゃなくて」
「自然な行動というか、『何かしていただいたらありがとうございます』」
「何か俺のできる範囲で恩返ししなきゃなと思っていた」
「全自動卓を送ったって面白くなくて、だったら応援した方が面白いかなって」
1年目・2年目ともに配信者としての世界・繋がりを拡げてくれた相手をチームメンバーとしてドラフト選出している。
多井監督らしい、非常に義理堅いドラフト選定基準を明示しており、来年以降もその傾向は変わらないだろう。
しかし、この基準はVtuberとして保有している資産(金という意味だけではない)の大きさが重要であることを示していると捉えられる可能性があり、資産を持たざるVtuberにとっては遥か高い望みとなってしまったと考えられる。
多井監督としての役割を考えると至極当然とも言えるのだが、一方で「来年も1回も絡んだことのない人を選ぶかもしれない」という発言もしている。
これらを踏まえると、多井監督に多大な貢献もしくは、多井監督と全くコラボしたことはなくとも界隈では有名であること、もしくはそのような属性を持ったVtuberの近くにいること、が条件となるのではないだろうか。
(これも杞憂で終わってほしいが、VPLから神域への移籍・参加が、近い将来の話でないことを意味しているのかもしれない)
次年度の神域リーグに出ることを目標としているVtuberは、上記を踏まえ、それでもチームアキレスを目指すのか、他の監督に選ばれやすくなるための行動を取るのか、それについて多井監督がどのような結果(ドラフト)を魅せるのか、注目したい。
■最後に
Twitterにも書いたが、神域リーグが「私設リーグ」であることの難しさ、悩ましさが、これらの懸念を呼び起こす要因となっていると思っている。
参加した選手とコンテンツ、生まれた物語の魅力が高すぎたゆえ、視聴者数の規模や協賛企業・協力企業など関係者の規模も大きくなってしまった。
「私設リーグ」と呼ばれてはいるものの、主催では抱えきれない部分が大きく、それをカバーする運営側のコントロールが入りやすくなっており、確実に「興行」としての形を成している。
「興行」となった場合、参加している様々な立場の人間にとっての「最適」にズレが生じる。このズレをなくしスムーズな大会運営をするためには、かなりのコミュニケーションコストを支払う必要がある。
しかし、多忙な主催には対応できるリソースが限られており、コミュニケーションのズレを十分に調整・整理できない状態で、神域リーグ2023を迎えた可能性も考えられる。
第1回から大きく舵を切った第2回。ここから学ぶことも多いだろうと思っている。第3回、第4回となるに従って、筆者のような杞憂民が一人でも減ることを祈っている。
※ここまで、いち神域杞憂民としての妄想を書かせていただきました
神域リーグおよびMリーグ含む麻雀、関係者を貶めるつもりは一切なく、今回の神域リーグが昨年を超える大成功を収め、5年後も10年後も続く、麻雀界と他業界、Vtuber界を繋ぐ架け橋となり、各業界が相互に発展する「興行」となることを祈っての発言と思ってご容赦ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?