ELベスト16スパルタ・プラハ戦2ndlegのメンバー選考は本当に間違っていたのか?
5/11にマンチェスターシティがフラムに勝ったことで完全に今季のプレミアリーグ優勝の可能性が消えたリバプール。
今季最大のターニングポイントは、FA杯準々決勝ユナイテッド戦の敗戦と、その3日前に行われたELベスト16スパルタ・プラハ戦の2ndlegかもしれない。
過密日程が続く中、敵地で迎えた1stlegを4点差で勝利し、ホームアンフィールドにチェコのチームを迎えた試合は、「もっとメンバーを落とすべきだった」「何故主力を大量投入したのか」と後に批判を浴びることとなる。
果たしてその批判は正当なものと言えるのか、かつてないほどの怪我人に見舞われたシーズンにおいて、あの試合でどのような選手選考ができたのか、検証してみたい。
ラインナップ
スタメン
明確にメンバーを落としたと言えるのはクラークくらいか
サブ
マクアリスター、ディアスが完全休養
5人の交代枠は全て使用
怪我人
ここに名前は無いがコナテも怪我で欠場。
10人が不在だった。
サブのメンバーを見ればわかる通り、怪我人が多くGKを2人入れるほど起用可能なフィールドプレーヤーが足りていない。
途中出場したMusialowskiはトップチーム初出場。
出番の無かったDanss,Goadon,Koumasも主戦場はU21。
ここまでの日程と出場時間
日程
リバプールは2月17日のブレントフォード戦以降、3月17日のFA杯ユナイテッド戦まで、約1か月間でなんと9試合を週2試合の間隔で戦う過密日程化にあった。
2/17 PLブレントフォード
2/21 PLルートン
2/25 カラバオ決勝チェルシー(120分)
2/28 FA杯セインツ
3/2 PLフォレスト
3/7 ELベスト16スパルタ・プラハ1stleg
3/10 PLシティ
3/14 ELベスト16スパルタ・プラハ2ndleg
3/17 FA杯ユナイテッド
出場時間
ELベスト16の2ndlegでメンバー入りした選手の、2/25カラバオ決勝から3/10シティ戦までの出場時間を書き出していく(MAX480分)
考察
スタメン選考
前述の通り、怪我人は二桁を数え、そもそも起用可能な選手が少なかった。
スタメンに名を連ねた11人の内、ケレハーを除いて300分以上出場していたのはブラッドリー、ゴメス、遠藤、ガクポの4人。
トレント、コナテが不在で守備陣はダイク、クオンザー含めギリギリのやりくりを強いられており、これ以上は難しかった。
後半はツィミカスを投入しロバートソンをCBで起用。強いて言うならこの配置をスタートからできたか。
遠藤は3試合連続のスタメンとなったが前半で交代。最初からマコーネルを起用すればとも思うが、中盤の並びにやや不安?
ガクポの代わりに若手を起用するのはあり得たか。但し前の試合は14分の出場であり、スタメン起用も理解できる。
途中出場
後半開始からツィミカス、マコーネル、エリオットが出場。ゴメス、遠藤、ヌニェスが交代。
前半で3点をリードしており、酷使気味のエリオットを起用する必要はあったか?
ダイクはクオンザーと交代。確か若干クオンザーが痛めたため交代だったような。
最後は記念出場?のMusialowski。フル稼働に近かったマッカ、ディアスを休ませることには成功。
他に出場できる選手は?
特にDFラインが酷使気味であり、一人でもいいからアカデミーの選手を使いたい状況だったが、登録の問題もあり、リース・ウィリアムズ、ナイオニ、ナロ等は起用不可。
他にベンチ入りできる選手はいなかったと言えそう。
結論
過密日程と怪我人多数の状況下にあり、数人は入れ替え可能だったかもしれないが、メンバー選考自体が大きく間違っていたとは言えない。
90分出場したのはケレハー、ブラッドリー、ロバートソン、ソボスライ、サラー、ガクポの6人。
ロバートソン、ソボスライ、サラー等は怪我で離脱していた時期もあり、コンディション調整も含めフル出場も妥当。
ケレハーはGKなので仕方なし。
ブラッドリーはDFラインのやりくりの問題で休むに休めず。
問題はメンバー選考ではなく、怪我人の多さと、DFラインの層の薄さを問題視されていたにも関わらず、補強を見送りナット等をレンタルした編成の見込みの甘さだろう。
最後に
今回記事を書こうと思ったのは、シーズンが終わって振り返った時に、スパルタ・プラハの2ndlegが失敗だった!と言う輩が沢山出てきそうだし、既にそういう意見を見て、それはちょっと違うんじゃないかい?と言いたかったため。
確かにもう少しメンバーは落とせたかもしれないが、問題視するレベルではなかったと思う。
時がたてばあの時の状況を忘れてしまうだろうから、書き留めました。
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