リヴァプール2-2ブライトン
アリソン8ダイク5コナテ6ロバートソン4アーノルド5ヘンダーソン6ケイタ5ジョーンズ3マネ7サラー7フィルミーノ4チェンバレン6ジョタ-南野-クロップ4
とにかく守備のバランスが悪く前線は前プレスで中盤の空白地帯を使われてボールを前進させられ、リヴァプールの優秀なDF陣をFWで引き付けて2列目からゴールを決めるために本命の選手が飛び込むだけのサッカーに何度もピンチを迎えました
しかしクロップはポジション別に実力で選手のランクを付けてランクが高い選手をピッチに送り出すだけで試合中の修正能力は0の監督です。問題が起こっている選手と同格以上の選手が居なければ、交代する事なく選手の実力を信頼して問題を放置するだけの監督なので、MFの選択肢がなかったので打つ手がなく守備のクオリティで何とか引き分けに持ち込むことができた試合です
ジョーンズやチェンバレンは守備意識が低く碇を中盤に下ろせないヘンダーソンが次々に剥がされてピンチを迎えました。オフサイドラインのコントロール以外は全てが完璧なロバートソンは唯一の弱点で2失点目に関与し全体的に良くありません。ただ繋ぎのグラウンダーパスがズレることはそこまで珍しい選手ではないですし、対人の強さは発揮しています。この試合は彼の唯一の弱みがクローズアップされた形になっただけでそこまで心配がないかもしれません
今のチームの問題は守備的な役割ができるMFが足りないことです。まずミルナーとヘンダーソンはボールホルダーに対する神風アタックがウリの選手で状況に合わせた守備はできません。またミルナーは実力的にプレミアリーグの下位レベルの相手であればRB,LB,MFと幅広い役割を担える便りになる存在ですが、プレミアリーグの中堅以上の相手には実力的に苦しくなってきています
さらにケイタはボール奪取力はファビーニョに次いで高いものの走力が低いのでスペース的な意味での守備の穴になりやすく、エリオットもケイタの身体能力を少しだけ上げてボール奪取力を落とした選手なので守備の穴にはなりやすい選手です。そしてチェンバレンとジョーンズ(特にジョーンズ)の次のプレーを予測する精度は論ずるに値せず守備力は皆無です
つまり守備でもバランスの良いMFは攻撃を支える役割としても最高なチアゴとファビーニョのコンビだけしか存在していません。ヘンダーソンとミルナーの突撃守備は身体能力が高くディレイ中心のワイナルドゥムとは相性が良いのですが、身体能力は高くないファビーニョとそこまで相性が良くありません
ファビーニョは脇に誰かが居る状態で相手の進行スペースを限定させたら99%止めるファンダイク級の守備力を持った選手ですが、広いスペースの身体能力勝負になると意外と相手の攻撃を止めることができません。そういった広いスペースでの身体能力で勝負する守備ではヘンダーソンが1番優れています
ファビーニョの脇に誰かが常に控えていればよいのですが、この辺りの連携がリヴァプールは意外と整備されていません。クリスタルパレス戦ではヘンダーソンが右サイドのサポートに入って上げたクロスをチアゴがダイビングヘッドするなどインサイドハーフが2枚を攻撃に特攻するケースも見られます
カウンターを受けない配置だったりシュートで終わらせることができればMF2枚上がって特攻する事は悪いことでありません。ただカウンターを食らう際には1人で潰せるMFは歴史上でもカンテやマケレレなど殆どいません。そのためチアゴが上がった際にヘンドが自重したりFWがカバーする動きも一切なくファビーニョ脇をケアしないのは許されません
MFの最適解はチアゴとファビーニョとヘンダーソンなのでしょうが、残念ながら昨季から180分くらいしか実現しておらず、連携面がまだまだ最適化されておらず、2番目の選択肢は未だに全く見えてきていません。守備的MFの補強は冬にも必須となってきています
この試合はチェンバレンやジョーンズが1vs2や1vs3で戦う不可解なシーンがかなり多くの場面で繰り広げられました。この点について分析しようとしたのですが、残念ながら時間が足りずに相手の狙いやプレッシングでハメられていた理由がイマイチ分かりませんでした
リヴァプールの戦術は完成されているという解説者もいますが、私には全く完成されているとは思いません。リヴァプールは今年の終わりから来年の頭にかけて歴代最強チームとなり、3年後には主力の衰えに応じてチーム力を落とすことになることになるでしょう。今季は世代交代の種を蒔きつつチームの完成度を上げる面白いシーズンになりそうです
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