リヴァプール4−0サウサンプトン

アリソン8ダイク7コナテ6ロバートソン8アーノルド8ファビーニョ7チアゴ7ヘンダーソン6マネ6ジョタ8サラー7チェンバレン5ミルナー5南野-クロップ7

MOMアリソンかロバートソンかジョタあたり

まだまだ課題だらけですが能力の差で大勝する恐ろしく強いチームとなりました。アリソンはミスから生じたピンチを潰し続けましたし、ダイクは開幕当初の拙いパフォーマンスで心配させられましたが、ブレントフォード戦あたりから安定して最終ラインの砦として再び機能し始めました。ロバートソンは今までが開幕直前のケガでコンディション不良だったのだなと思わせる昨季までのパフォーマンスが戻ってきました。コナテはミスもありますが相手選手に置いて行かれても一瞬で追いつける脚力と高さは魅力です。アーノルドも気を抜いてピンチを作ることもありますが、1vs1での守備でも勝てますしアシスト数が凄いペースになっています

ファビーニョはピンチの芽を潰していましたし、チアゴはミスが目立ったもののトドメの一撃を叩き込み、ジョタは身体を入れ替えて裏に抜けて何度もチャンスを作りました。3CBで我々の3トップに1vs1勝負をしてジョタに手玉に取られて前半で3－0。後半からは4-4-2へ変更して修正を計ってきましたが前半で勝負は決まっていました。コナテをマティプに代えれば現時点でのベストメンバーですのでマネとサラーがそこまで目立たなくても期待通りの大勝となりました。相手が前半に仕掛けてきた激しいサッカーの時間帯にもう少しキープできれば何も文句はありません

控えのコナテを除いたメンバーの中ではヘンダーソンが落ちるという印象はぬぐえません。ヘンダーソンは良い選手ではありますが、他の素晴らしい能力を持った主力と比べるとロストが多くボールキープの場面などで無理がききません。良い体勢で視野をとれた状態では素晴らしいパスを出しますが、少し窮屈になるとワンタッチパスで逃げる以外の選択肢がないのが少し辛い所です。ロストが多い分だけ得点に繋がるプレーやボール回収などで圧倒的ならば良いのですが、そちらの方でもファビーニョなどを見ると見劣りしてしまいます。右のインサイドハーフ、守備的なMF、RBの控えとして100％必要な選手ですが、体調が良くて休ませる必要がない時の先発メンバーとして固定するには唯一不満が残る選手となりました

ヘンダーソンをスタメンに入れるよりもフィルミーノのようなボールを預けられる選手を入れた方がより強いリヴァプールを見られるように私は思います。ジョタもマネも広いスペースでは上手く体を使ってボールを収められる選手ではありますが、細かいスペースでピタッとボールを止める技術はフィルミーノに劣ります。昨日のサウサンプトンはプレッシング主体でスペースが大きくあったので長いボールからのカウンター急襲で得点を重ねることができました。しかしながらウェストハムのようにスペースを消してくるチームを相手にした時にはアーノルドに良いクロスを蹴らせるためにもインサイドも使えないと戦いが苦しくなります

フィルミーノが故障しているので主力を休ませる役割で南野選手は途中出場しました。フィルミーノの復帰が近いので今後はまた出場機会が限られていき、AFCONが開催されるならば1か月の期間限定でレギュラーを争う事になりそうです。主力を休ませるカップ戦や消化試合や過密日程で途中交代して出場する要員としては十分なパフォーマンスを見せていますが、FWの4枚看板から故障者が1人出た際の交代要員、2人出た際のスタメンを争う交代要員の役割から昇格する事はないでしょう

リヴァプールのPLでは3シーズン目で530分程度しか出ていませんが、未だにxGAは0.02です。つまり90分あたりのxGAは0.0033。周囲を活かすプレーが全くできないのです。ジョタほどのスピードがあれば身体の使い方で入れ替わってスピードに乗って味方にチャンスを作れますが、上手く身体を使って相手を出し抜いても追いつかれてチャンスを生み出せていません。スペースに飛び出して味方に使われてゴールを奪う仕事では100点の仕事が出来ていますが、それしかできないのではリヴァプールのスタメン争いに入る事はありません。リヴァプールのFWは周囲に使われるだけでなく、周囲を使う事も出来る世界で一握りの才能が求められています

オリギと同じ控えの控えとして大事な仕事をこなしてくれていますが、フィルミーノの故障が多くなってきたので彼ら2人のうちのどちらかは今冬または来夏に退団となりそうです。3トップでは中央でもサイドでも南野選手には適正がなく2トップで戦うチームに行くのがベストと思われます。オリギの方がフィジカルを活かして少しは中央でキープできるので少しは戦力になるかもしれませんが、良いオファーが届いた方をリヴァプールは売却する事になるでしょう

イングスのように3トップのクラブに行ったら出場できないと思いますが、サウサンプトンのような4-4-2を主体とするクラブに行けば左サイドや2トップの下側として出場機会を得る事ができるでしょう。本人の選択次第ですが、今の活躍は本人の選択肢を広げる事に繋がりますしリヴァプールの為にもなっています。今後も今まで通りのプレーを披露してほしいと思っています

次節は昨季のリヴァプールを台無しにした憎き相手の敵地での一戦です。おそらくマティプが起用されるので遂にリヴァプールの現在のベストメンバーに近い布陣が揃いそうです。去年の鬱憤を晴らす快勝を期待しましょう