レスター1-0リヴァプール

アリソン5ダイク6マティプ7ツィミカス5アーノルド4ファビーニョ5チェンボ4ヘンド3マネ4サラー3ジョタ4ケイタ3ミルナー4フィルミーノ3クロップ3

単純に自滅で負けました。トレントは苛立っていましたが今日のオリヴァーの笛は正しかったと思います。先制されてドン引きされると何もできないのはいつものことです。クロップにはプレス守備以外の戦術が何一つありません。攻撃では各自の閃き任せでそれぞれが勝手なポジションを取ります。出る選手ごとに特徴が違うので何年経っても積み重ねはなく完成度の低いサッカーです。

アーノルドは気ままにインサイドにポジションを取ったり、ミルナーが出ればWサイドバックシステムという奇跡のクソみたいな攻撃戦術が見られます。このサッカーの強さは全てタレントの質からきているものであってクロップの戦術が浸透している完成度の高さによるものではありません。誰とは言いませんがサッカー解説を仕事にするならリヴァプールのような世界トップ10に入るクラブの試合は全試合見てから言ってほしいです

プレスの約束事だけは徹底されているのでその点を言ってるのかもしれませんが、守備は基本的にプレス以外に選択肢がないのでファビーニョが孤立して戦う時には相手のカウンターが常に成立してシュートまでもっていかれます。彼が中央のフィルターとして機能しなくなると波状攻撃が繰り出せず上下動が多くなりFW陣のミスショットが増えて点が取れずにこのような勝点の落とし方をします

いるべき所に人がいるグアルディオラとのピッチ上での監督の能力差を優秀な選手を集める能力でカバーしていますが、離脱が増えてくるとポイントを落とします。1月~2月に毎年ポイントを落とすのは運動量の問題で戦術や完成度ではなく選手の身体能力が高い時にしか結果を残せないサッカーです

守備的MFが居ないのにも関わらずミルナーを売却しないで戦うのは愚策でした。責任はフロントではなくクロップにあります。低い位置から貢献できるMFがファビーニョとチアゴしかいません。これに続くのは何故か高い位置で使われて全く役に立たなくなってしまったヘンド、その次はモートンという惨状です

ケイタは狭いスペースで活躍する劣化イニエスタ型の選手であり、シャビやブスケッツの位置では凡庸な選手です。低い位置でボールを捌く能力は0であるとこの試合で晒されました。狭い所を駆け上がってFWに預ける持ち出しで活躍し始めるまではパスミスの連打で何しに出てきたのかというレベルのパフォーマンスでした。要は3列目で使う方が悪いということです

またモートンは3年後には戦力化が望める選手で彼が年間500分程度の出場機会を得るのは構わないのですが、もう1人必要であることは明らかでしょう。ピッチの外での貢献は大きいがピッチ内では南野レベルの貢献度となっているミルナーを今季まで放置したのは愚策でした。現在の窮状はクロップがチームの雰囲気というものを守るために彼を放出してチームを強化するという監督としての責務を放棄した事が1番の原因です

チアゴが先発すれば9戦9勝で勝率100%、彼が出ないと20戦11勝7分2敗という結果でチアゴだけが取り上げられていますが、ファビーニョ&チアゴが7戦7勝で2人が組まないと13勝6分2敗です。チアゴが出てファビーニョ不在の2試合はニューカッスルやポルトが相手でした。つまり今季のリヴァプールの苦戦は守備的MFの控え不足が原因です。相手のプレスが緩いCLでは勝てていますがPLでは勝てていません

チャンピオンズリーグ残りの7試合の殆どに2人が出られればチャンピオンズリーグを優勝する確率はかなり高いと言えるほど今季のリヴァプールのベストメンバーのサッカーは強いです。一方でプレミアリーグで優勝するには厳しいと言わざるを得ません。この日のようにスペースを消されたりチェックが厳しいと3列目の控えのクオリティ不足が露呈しており勝点を伸ばせないためです

シティ唯一の弱点だった左SBにカンセロがハマり、ロドリが順当に成長した今、CBやGKの守備力が多少低かろうとも殴り続けていれば負けないというグアルディオラの哲学通りに勝点90は積み上げるでしょう。残念ながら折り返し地点現在のペースでは勝点82から8ポイント上積みするのは厳しく勝点は82-86程度で終わると見込まれます。冬に守備的MF1枚補強すればシティを追撃できる可能性は高まりますし、まだ可能性は5%弱残されていますが補強なしで逆転できる可能性はほぼ0です

補強が足りないことをFSGのせいだと憤る人が多いのですが、補強が少ないのは間違いなくFSGのせいではなくクロップのせいです。クロップが来るまでのFSGは選手登録ができないほどに選手を抱えて債務超過になるまでお金を投じ続けていたのですから。スアレスを売却して得た移籍金£75mを貯めるどころかララナ£25m、ロヴレン£20m、マルコヴィッチ£20m、チャン£10m、モレノ£12m、バロテッリ£16m、ランバート£4m、オリギ£10mで£117mも投じたのです

ロヴレンの£10.9mとランバートの£3mの£13.9m回収したことを考慮しても£100mの投資です。確かにララナが1617シーズンにチーム最高レベルの活躍をし、ロヴレンが1516と1718にそこそこの活躍をし、オリギは数試合ほど大活躍しました。彼らの活躍が今の強さに繋がっている部分もあります

しかしながらクロップ時代の£100m投資はサラー、マネ、チアゴです。クロップが来た途端に現有戦力よりも明確に優れた選手を獲得できない限りは誰も取らない方針が変わったのです。クロップは£117mを8人に分散させるような間抜けな「補強」を止め£100mを3人にぶっこむ方針に切り替えました。若手に大金を払う愚行を終わらせ、即戦力に大金を払い若手への投資は£3m程度に制限するようになりました。この補強方針の転換とエドワーズ体制によるスカウティング力の劇的な向上がリヴァプールを強くしました

分割払いという条件付きにはなりますが、リヴァプールはコナテのほかにも選手を獲得するだけの余力がありました。しかし適正な価格ではないので我々のスカッドを信頼するというヴェンゲル理論で補強を止めたのはFSGではなくクロップでしょう。今書いているリヴァプールの予算についての記事を読んでもらえば分かって貰えると思いますが、リヴァプールには選手の人件費を上げても投資するだけの体力が残っていますし余力があるから選手の人件費を上げているのです

しかしクロップが強くしすぎてしまった影響でチームの足を引っ張るのがクロップという見たくない現実を直視せざるを得なくなってしまいました。彼と今季を含めて3シーズンもの契約が残されているのは世代交代という点では安心できます。何せミルナーがフル稼働するレベルのスカッドで妥協してくれるのですから来季の補強予算は積み上がる一方です。一方でリンダースを今すぐ首にしてほしいという当たり前の意見を取り入れなければ築き上げた戦力を活かす能力を持たない監督と3シーズンも付き合わなければならないという不安もあります

決定機を作れず無理なシュートだけが積み重なり枠内シュートは伸びない負ける時のいつものパターンでした。数少ない決定機も逃していたのでは勝てるわけがありません。ヘンダーソンは技術的には優れた選手ではないのに2-4-4(チアゴが居ない時は2-3-5)の最前列でボールロストを繰り返しています。変わるべきはFSGよりも先にクロップでしょう

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