リヴァプール1−0ウェストハム
アリソン6ダイク6コナテ7ロバートソン9アーノルド10ファビーニョ6ヘンダーソン5ケイタ7サラー3マネ6ディアス6ジョタ-ミルナー-ジョーンズ-クロップ7
ひたすらDFラインの裏を突かれて苦しんだゲームでしたが、アーノルドやロバートソンの素晴らしい守備に救われて勝ち切りました。MFも良いプレーが目立ちましたがヘンダーソンが右に開いてアーノルドが中に入るのでアーノルドが交わされると広いスペースを潰せないファビーニョが交わされ、身体能力に劣るケイタが追いつけません。結果的にカウンターを全く止められませんでした
コナテは持ち前のスピードを活かしてMFが潰しきれなかった広いスペースをカバーして貢献しましたが、空中戦では勝ちきれませんでした。ダイクは相変わらず空中戦の強さは素晴らしいもののDFラインの管理に失敗してピンチを作ったのをアーノルドに2回ほど救われました。またギリギリでファウルにならないアントニオの上手い身体の入れ方にヘディングをミスしてボーウェンにプレゼントパスであわや失点のピンチを招くなど全体を通すとそこまで良くありませんでした
ロバートソンはボーウェンのカウンター、アントニオの抜け出しを遅らせる素晴らしいディフェンスがあり、攻撃時にも起点となり続ける凄まじいパフォーマンスでした。アーノルドも同様で決勝点となる先制点のアシスト、オフサイドラインを完璧に破られた場面でのゴール阻止、数多のチャンス創出と文句なしの出来栄え。両サイドバックでこの試合は勝てたと言っても過言ではありません
MF陣はケイタが狭いスペースでも完璧なトラップで起点となり、珍しくパス精度が素晴らしく圧巻のパフォーマンス。勿体無いドリブルの仕掛けでロストをしてカウンターでピンチを招いた事以外は良かったですね。守備でもヘンダーソンが空けたスペースをスライドすることは出来ませんでしたが、79分半頃のCKから受けたカウンターではロバートソンがディレイした後の決定機も止めに入ってコーナーに逃げました。彼のプレーがなくてもアリソンが止めたと思いますが、後方から駆け上がってる相手選手も2人居たのでプレーを切れた事は良かったですね
ヘンダーソンはチャンスを作る良いパスもありましたが、前方への意識が強すぎてIHとしては微妙と言わざるを得ません。持ち味だった身体能力を活かした広域のカバー力も衰えてきています。79分半にCKから受けたカウンターのシーンでは相手7枚に対して8人がゴール前に向かっていてロボとケイタの2人で4人を相手にするピンチにもジョギングをしていて戻れませんでした
ディアスやコナテがいち早く危険を数的不利を理解して察知して走り出したのにヘンドは判断が遅れていました。ダイクは危険だという判断は早かったものの、ジョギングで、ヘンドは判断が遅れて間に合わないと判断した為かジョギングと持ち味は落ちてきているように思います
またフォワードにプレスの役割を受け渡すべき無理な場面でもGKまでボールを追いかけるエムレ・チャンがよくやっていた判断の悪いプレッシングを繰り返すなど、プレーエリアを高いポジションに上げると凡庸な選手に落ちてしまいます。彼が中盤にスペースを空けてしまう為にこの日のファビーニョはタックルで相手の攻撃を潰せずカウンターを浴び続けました
FW陣ではサラーが神トラップ連発からの数的不利でドリブルで突っかかったりパスロストや決定機を2つ逃すなど最も出来が悪かったです。しかし悪かったとはいえサラーが最初に交代となったのは驚きでした。今までのクロップは選手の出来に関わらず選手のプライド優先の交代策を取っていましたが、選手が揃った事もあって悪い選手を変える事ができるようになっています
中央に広いスペースがあれば身体の使い方の上手さでマネは起点となり続けましたが、トラップが乱れてロストに繋がる事も多く決勝点以外は微妙なパフォーマンスに終始しました。ディアスは何度かチャンスを作る見事なドリブルを披露しましたし、守備でも効いていましたが最後の部分が雑でした。今日のFW陣は判断ミスが多かったので次のインテル戦では早めに決定機を決めて試合を楽にしてほしいですね
全体的には良いパフォーマンスでしたし悪かったサラーも守備やトラップは素晴らしかったのに、ここまで苦戦したのはMFの相性よるものが大きいと思われます。そもそもIHで満足できる選手がチアゴしか居らず、近い将来に戦力化しそうなのもジョーンズしかいません。またそのチアゴも年間2500分程度の稼働しか見込めないのでIH2枠を3人で回す事が困難でIHは4人体制にする必要があります。つまり4−3−3継続ならそれほど多くないプレー時間の為に超一流のIHを2人買うという不可能かつ割りに合わないタスクが求められます
ケイタはファビーニョ&チアゴと組めば輝く可能性も残されていますが、その3人では身体能力が低いためカウンター対策が難しいです。それゆえに2センターをメインに切り替えて4−3−3はオプションに回して欲しいと私は考えております。2センターならばチアゴとファビーニョが素晴らしいですし、ヘンダーソンが満足できる水準にあります。もう1人買えばプレー時間的にヘンドをRBの控えに回す余裕すら生まれる万全の体制です
おまけに2センターなら前の4ポジションをサラー、フィルミーノ、ジョタ、マネ、ディアス、ケイタに加えてジョーンズの成長次第で7人でローテが可能です。またオリギ、チェンボ、エリオット、南野だけでなくツィミカスも1列上げて使えるので主力を休ませる試合での選手起用も幅が増えます。プレッシングの原則が変わるのですぐに変更するのは難しいと思いますが、夏のプレシーズンに基本フォーメーションを入れ替える事を検討して欲しいですね
1vs1であればドリブルでそこそこ勝てるサラーも今日のように1vs2や1vs3の状況だと何も出来ません。こうした展開の時に広いスペースでボールを持って仕掛けられる状況を作らないと何も出来ない代わりに1vs1どころか1vs2でも勝てるチェンバレンを入れ、サラーを中央に配置するのも2センターならば可能です。今日はサラーが1番悪くて次に悪いのがヘンダーソンだったので2センターに変える事は難しかったと思いますが、2センターをメインに考えた方が試合中の修正もしやすいです
長期的な話はさておき、今日の勝利は非常に大きいものでした。次のインテル戦はほぼ勝負がついているものの油断せず先制点を取って楽に戦いたいですね。4冠に向けて目の前の1戦1戦を戦い続ける必要があります。まだまだ続く黄金期を楽しみましょう!
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