絵本探求講座第4期(ミッキー絵本ゼミ)1回(9月10日)振り返り


第4期 受講目的・目標

9月から第4期が始まりました。
2期、3期と受講して、ますます絵本についてもっと学びたいと感じ、
ゼミが楽しく感じられ、4期も受講することにしました。
全国のゼミ生とともに学ぶことで、励みになりますし、様々な活動をされている方が多く、刺激を受けることはもちろん、色々な情報が得られるというメリットがあります。
今期は、「翻訳」と「絵本の絵を読み解く」がテーマです。
私の受講目的は、絵本について学んでいくこと、今の活動に役立てるためです。
目標は、ゼミでの学びを多くの人に伝えていくために、振り返りでアウトプットしていくことです。なるべく早く、そして内容を分かりやすくまとめていくこと。ゼミで紹介された絵本を読んでいくこと。紹介された文献もなるべく手に入れて読んでいくことで、絵本についての知識を深めていくことです。

チーム3


はじめて同じチームで学んでいくメンバー、FAのゆかぽん、FAサポートのわこさん、りみちゃん、いさっち、しーちゃん、私の6名です。
日本各地からの参加、絵本での活動の他、家庭文庫や教師、子育て真っ最中など、様々なことに取り組まれている素敵なメンバーで学んでいきます。
2月に層雲峡でお会いするのが楽しみです。
チーム名は今、検討中ですが、しーちゃんの子どもさんの快晴の日に生まれた「快成」くんにちなんで、太陽のSUNと燦さんとふりそそぐという言葉でネーミング予定です。チーム3の3(サン)とのコラボ。メンバーの学びが太陽に向かい成長していくという意味もあり、チームで楽しく学び、それぞれが成長していければと思います。

自己紹介で紹介した絵本(チーム3)

ゆかぽん
「赤ずきん」
ビアトリクス・ポター再話 ヘレン・オクセンバリー絵
角野栄子訳 文化出版局 2020年

りみちゃん
「ねむりひめ」グリム昔話
フェリックス・ホフマン 絵 せたていてじ 訳
福音館書店 1963年

いさっち
「すてきな三にんぐみ」
トミー・アンゲラー 作 今江祥智 訳 偕成社 1969年

わこさん
「ほら なにもかも おちてくる」
文: ジーン・ジオン 絵: マーガレット・ブロイ・グレアム
訳: まさき るりこ 出版社: 瑞雲舎 2017年

「あっ おちてくる ふってくる」
文: ジーン・ジオン 絵: マーガレット・ブロイ・グレアム
訳: まさき るりこ  あすなろ書房 2005年

しーちゃん
「ぽぽんぴ ぽんぽん」
松竹いね子 文 ささめやゆき 絵 福音館書店 2007年


私の紹介した絵本
「ヤクーバとライオンⅠ 勇気」
ティエリー・デデュー 作 柳田邦男 訳 講談社 2008年
作者はフランス生まれ、フランスでの出版は1994年。
勇気とは何だろうか、と問いかける絵本。
命の大切さも考えることができます。
戦士として認められるためにライオンを殺すか、
村で仲間はずれにされ戦士にはなれないがライオンを殺さないか。
ヤクーバという少年のお話。
絵は白黒のコントラスト。
柳田邦男の訳で文章は、淡々としています。
小学生高学年から大人向け。
フランスのPrix sorcieresを受賞。
あとがきに、柳田邦男が
この絵本が出版された1994年、アフリカ、東欧、中東、中央アジアで、紛争が繰り返され、終わりのない報復が続いていた。悪循環をたちきるにはどうすればいいのか。日本の社会、いじめや虐待も悪循環。パリでこの絵本に出会い、この絵本のメッセージを日本の子どもや大人に伝えたいと思い、訳した絵本です。
【選書の理由】
柳田邦男の訳であること。
絵がインパクトがある。
勇気には色々な勇気があり、勇気にはお互いのことを考えることや優しさが含まれていると思います。この絵本ゼミ、グループワークでは、
お互いのことを考え、学びを深めていけるといいな、と思い選びました。



翻訳について(ミッキーの講義より)


「ちいさいおうち」を紹介し、石井桃子の訳を中心に翻訳について講義された。
書いて、口に出して読んでみて、言いやすさ、聞きやすさを軸に訳されている。
石井桃子の訳は、「声」の3つの側面、①音読の声 ②声の文化 ③作品の声を聞く、ということに注意し訳されていることから、石井桃子は名訳ということが言える。
「ちいさいおうち」の文章も原文にない1行を創作していると聞き、
その1行で「おうち」の能動性を印象づけていることに成功している。(p135)「石井桃子の翻訳はなぜ子どもをひきつけるのか」と知り、
訳者が、その絵本の内容を理解して、語っているものを表現していると学んだ。
翻訳は、単に原文通りに訳すのではなく、ぴったりの言葉や語尾、魅力のある日本語に訳され、子どもが聞いていて、お話の世界に入り込めたり、想像して楽しめるように考えられていることがわかった。まさに声の3つの側面を考えて訳されているかだということが理解できる。
題名についても、「さんびきのやぎのがらがらどん」は「しゃがれ声」から「がらがら声」を「がらがらどん」と瀬田貞二さんが訳している。
なんともユニークなネーミング。子どもたちがひきつけられるお話になったことが納得できる。
「絵本翻訳教室へようこそ」灰島かり P144
そのお話にぴったりの題名をつけると、インパクトがあります。読んでみようかなと思うし、面白そうと感じます。
紹介した「ヤクーバとライオン」も原作は「ヤクーバ」という題名ですが、「ヤクーバとライオン」とすることで、ライオンが登場するお話、ライオンとのどんな展開だろうかと興味が湧きます。題名を考えることも大切だと感じました。
他にも「おおきな木」の訳者での違いやペクヒナの翻訳の長谷川義史さんの関西弁について詳しくみていきたいと思いました。
次回の講義やみなさんの持ち寄る絵本が楽しみです。

【参考文献】


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