文化を繫ぐエコシステム


3大財閥、ブリヂストン、出光興産はじめ美術館をもち維持している老舗企業。その源流には創業者の哲学が塗り込められている。いわゆるパトロンだが、審美眼、目利きは経営理念の基盤に通底しているのではないか。ブリヂストンを創業した石橋正二郎は故郷の久留米に、アートな足跡を刻む。氏は、国立近代美術館建物をつくり寄贈している。大英博物館、ルーブル美術館などは、戦利品保管庫ともいわれるが、いち企業の美術館の所蔵品は、作家を名実ともに支えたケースが多い。こうした創業者、企業はもっと評価されてもいい。政党に多額の寄付をするより、美術の維持発展に貢献することは、よっぽどエコシステムだ。

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