線状降水帯は罰

ノロノロ台風、遠隔豪雨、相次ぐ線状降水帯発生。大都市を襲うゲリラ豪雨。ワタシが小学生のころ、埼玉県川口、戸田、東京赤羽あたりで、大規模な洪水が発生し、通っていた小学校が1週間休みになったことを記憶している。荒川、戸田ボートコースがあふれだし、普段クルマが走っている道はボートがひしめき合っていたのだ。その後、排水、貯水槽などの対策が効き、そんな光景は過去のものになったハズ。昨今のゲリラ豪雨は映画のようだが、過日、新宿駅西口近くのマンホールのフタが宙に浮き、約20メートルに及ぶ水柱があがったのには驚いた。堤防がトラディショナルな洪水防止なら森や雑木林をなくし、ビルに変えるに伴い、大都市や、その近郊には巨大な貯水スペースを設けた。それでも、排水が追いつかない。台風は気持ちの準備ができるが、ゲリラ豪雨、線状降水帯は緊急地震速報にも似て、不意討ちだ。異常な海水温の上昇や偏西風の蛇行、北上など、これまでの科学的蓄積を跳ね返すような現象は、もう止められないのだろうか。その背景、原因を追求するのは学者、研究者の使命だろうが、だからといって対策の決め手があるとは思えない。人知では制御できないとてつもない自然環境の変換。話しは変わるが、AIによって世界の電力需要は激増する予測がある。だから、原発新規投資も容認の主張が出ている。原発はそもそも核廃棄物を堆積し続ける。制御不能なシステム。ほんとうの人間の豊かさとは何か。利便性、効率性を、どこまで追求するのか。なんだか、とてつもない罰があたりそうな気がする。

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