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史上初のトレーディングカードゲームの奥深き世界

みなさんは「マジック:ザ・ギャザリング」という
トレーディングカードゲームをご存知だろうか?

トレーディングカードゲームとして有名なのは
「ポケモンカードゲーム」や「遊戯王オフィシャルカードゲーム」
「デュエルマスターズ」国産のものを挙げても
きりがないほどの種類がある

「マジック:ザ・ギャザリング」とは
アメリカ「ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社」製の
1993年発売の世界初のトレーディングカードゲームだ

同ゲームは現在のトレーディングカードゲームの基礎を作り
構築済みデッキにブースターパックを混ぜていくことで
多彩な対応をするデッキを作ることが出来る

世界感の設定としては
多元宇宙というものが根底の概念にあり
各次元は隔絶されており
普通の生き物には他の次元を感知する能力はない
ただしプレインズウォーカーと呼ばれる存在は
他の次元を感知しプレインズウォークという方法で
次元間を移動することが出来る
ストーリーの中にもプレインズウォーカーは登場するが
このゲームをプレイしているプレイヤーも
プレインズウォーカーという設定なのだ

各次元にはその土地から生み出される
マナという力の源が存在する
マナを生み出す土地には種類があり
平地→白マナ
沼→黒マナ
森→緑マナ
島→青マナ
山→赤マナ
となっている

プレインズウォーカーはその次元の土地から
マナを引き出しその次元の記憶である呪文を唱え
各次元から呼び出したクリーチャー同士を戦わせる
そして時にはプレインズウォーカーを仲間として呼び出し
共闘するということもある

30年間に渡って紡がれたストーリーは重厚で
登場人物の多さに内容を理解するのも困難ではあるが
それはそれで独特の趣があるものである

私が手に取り始めた頃はまだ翻訳も不十分で
ルールに対する誤った理解も横行していたので
店舗対戦などでジャッジに注意されることも
しばしばあった

今やPC・スマートフォンでも
MTGarenaというアプリケーションが
基本料金無料で楽しむことが出来る

ここまではマジック:ザ・ギャザリングの
概要という部分である

ではトレーディングカード業界全体で見た時の
立ち位置としてはどうだろうか?

確かに同カードゲームのトップレアともなれば
3億程度の価値があるとも言われているし
未開封の初期ボックスなど5000万円で買えるかどうか
という代物だ

資産価値だけの話ではないが
ゲーム性を含めても現状のカードゲームの中では
以外にも微妙な扱いではある

最古参の人からすればMTGは至高のゲームかもしれないが
土地からマナを生み出すルール上
60枚のデッキの中で24枚程度は土地カードとなってしまうことで
土地を引きすぎてしまって勝負にならないということは
プロのゲームシーンですらあり得る事象だ

もちろんそれもこのゲームの醍醐味ではあるが
他のゲームではこういった煩わしさは極力排除されてきた

たいていのカードゲームでは
クリーチャーと呼ばれる戦闘のためのモンスターなどは
直接戦う以外の役割を持っており
他のカードを使うための代償になったりする

複数の役割を持たせることによって
状況に応じた使いわけが可能になり
プレイングにも影響をするだろう

MTGの場合
土地はあくまでも土地であるので
基本的にエネルギーを生み出すことしか出来ない
※一部コストを払ってクリーチャー化したり
 特殊な能力が発動出来るものもある

他のカードも基本的にはその役割のためだけに
編成をせねばならないカードばかりだから
結果的に戦術の幅はそのカードに出来ることに限られる

トレーディングカードゲームにおける強さとは
自分が考えたコンセプトを如何に再現出来るかということである

例えば
クリーチャーを沢山並べて全員でアタックしてライフを削る
相手のクリーチャーを根絶やしにして盤面を制圧する
相手の行動を阻害して相手のプレイを縛る
墓地を利用して巨大なクリーチャーを低コストで使用する
トークンと呼ばれるカードではないものを沢山生成する
などなど

デッキコンセプトは無限にあるわけだが
問題はそれが想定通りに発生するか?ということである

クリーチャーを沢山並べたくても土地が足りなくて召喚出来ない
相手のクリーチャーが大暴れしているのに除去カードが手札にない
相手の強力カードを捨てさせたら逆に墓地から召喚されてしまう
墓地をからクリーチャーを呼び出そうとしたら墓地が追放され空になった
沢山並べたトークンが1枚のカードにすべて破壊されてしまった
などなど

実際には上手くいかないことは山のようにあり
そのための対処法も同時に考える必要がある

派手でスピーディな現代のトレーディングカードゲームと
比べると地味でスローな印象のMTG

これは色々なカードゲームを比較しなければ
わからないとは思うが業界の中でも
特に議論されるところでもある

個人的な意見としては
プロであっても避けられない土地事故という要素は
あって問題ないと思っている

コンテンツが30年以上続いているのも
その理不尽さを搔い潜ってでも
遊んでいて楽しい方が大きいからに他ならない

もし興味がある人がいるのであれば
ぜひMTGarenaを無料プレイしてみてほしい
コメントいただければ対戦でも
レクチャーでもさせていただきたい

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