【2024/1/30】AUDUSD
”テクニカル分析”はあくまで自分の相場分析のメモとして使っていくことが目的です。マクロ環境と今後のトレードに使えそうなチャートを分析しています。お恥ずかしいのであえて有料にしていますが、それでもご興味あるという方はお止め致しません。。。自分なりにお見せできる水準まで仕上がった頃に有料設定解除します(いつになることやら、、)。
では本題に
ファンダメンタルズ整理
世界の中央銀行が引き締めバイアスを終え、そろそろ手綱を緩めて、何なら利下げサイクル入りというのが市場コンセンサスのまま、昨年後半からあまり大きくは変わっていないように思います。
特に米国の金融政策に関しては、
①”インフレの低下で実質金利が上がるために過度に引き締め的な政策運営を行うリスクを避けるためFRBはすぐに利下げを開始する”
と
②”米景気は引き続き強いため、実質金利が高くてもFRBにはしばらく様子見する余裕がある”
が対立するメインの考え方だと勝手に思ってます。
昨今物騒な話が多いので、地政学リスク要因でインフレが再燃するリスクも否定できないものの、コロナショック時ほどの極端な物流停滞と需要超過は発生しないと思っていいでしょう。ダークホース的にまだリセッション入りを予見する人たちもいますが、それはさすがにテールリスクだと思います。
①・②共に利下げという終着点は同じですが、前者が正しいとなった場合には1月から上昇してきたドルに反転のリスクがあります。一方で後者が正しいとなった場合には、利下げ時期がどこまで後ろにずれるかによってもう一度ドル買いが進む可能性が残ります。最近発表されている米経済データを見ても、景気が腰折れしている様子も見えないことを併せて考えると、自分はどちらかというと②派です。
では今の市場織込みを見てみましょう。現在の政策金利は5.25-5.50であることを念頭に、まずは明日(日本時間2/1午前4時)に控えるFOMC会合分から。以下の通り2%弱しか利下げの折り込みはありません。まあ当然でしょう。
次の3月会合の状況を見ると、昨年末に73%弱まで盛り上がった最初の25bp(bp=0.01%)の利下げ織込みはだいぶ修正されて、44%まで盛り下がっています。
さらにその先5月会合を見ると、2回目の利下げ(1回が25bpと仮定した場合)を見込む人たちが昨年末から考えてかなり減っていることがわかります。
特に5月の分で注目したいのが、2回目の利下げ織込みこそ少なくなっていますが、5月までにはほぼ確実に1回以上の利下げが行われることが織込まれていることです。ECBのように夏には利下げがあるかも、という話が行われているでもなく既に折込みが進んでいるということはパウエル議長が仮に”年後半までは何もしない”的なニュアンスを出した場合にはサプライズで反応する可能性が残ります。
次にECBに目を向けると、市場は経済の弱さとECB関係者のハト派な発言を拾って、ECBがすぐにでも利下げをすると見込んでいます。具体的には昨日の時点で4月利下げをほぼ完全に織り込んでいる状況です。
ECBは基本的にコンセンサスで政策決定を行っている傾向があることから、最近ECB関係者の発言にブレがあるのは意見が割れ始めている証拠と考えることもできます。特に最近ハト派の発言が注目された仏中銀のビルロワドガロー氏は中道ハトなので、雑に考えればコンセンサスに一番近いと言うこともできなくもない?ので、ECBのコンセンサスが利下げに寄ってきていると考えても違和感はありません。
これを念頭に考えると、今日のGDPの数字もそうですが、経済データが強かったり、今後の会合でのメッセージが明確にタカ派に変化する場合にはユーロ買いに注意が必要でしょう。
日銀に関してはイナス金利正常化後も緩和をやめる訳ではないことが前回会合の植田総裁記者会見で意識されてしまっています。マイナス金利解除こそ織り込んでいるものの、市場の考え方的には今年中にマイナス金利解除はするけど、超緩和的政策が続く=低金利環境がしばらく続くとの整理になっていると思われます。だとすれば、円は相当な日銀のタカ派シフトや壊滅的な世界同時不況が発生しない限りはた主要通貨に対して弱い時間帯が続きそうです。
地政学関連は話題が豊富ですが、年後半に向けて影響が出てきそうなのは紅海情勢と米大統領選挙が大きなところ。紅海情勢は特に欧州経済に打撃となることに加えて、貨物・エネルギー輸送遅延に伴ってインフレにも圧力が多少なりともかかり得るので長期化すればするほど、市場へのインパクトは大きくなるでしょう。
米大統領選は特にまったく読めないので難しいですが、株式市場絡みで考えれば、少なくとも現職側は今年は株式市場を崩したくないのは間違いないです。そのため政治的圧力は絶対にFRBにかかると思います(絶対に公言はされないでしょうけど)。バイデン大統領が続投となれば、今までの経験則上地政学的緊張のリスクは増すでしょうし、米財政の悪化はまず免れないでしょう(ウクライナ支援、イスラエル支援+その他財政出動型の政策が続く)。一方でもしトランプ氏(起訴されなければですが)が勝利した場合には当初市場は大荒れになるでしょうが、落ち着いてみれば知った顔なので、株にとってはプラスになるかもしれません。ただ、この辺は予想してもその通りになることはまずないので、落書きくらいに思ってください。
ファンダメの整理はこのくらいです。その他各国個別の事情があるとは思うものの、細かく見ていくときりがないので、いったん日米欧だけさらって、後はピュアにテクニカルだけで相場を見ます。
テクニカル分析
来週以降、もし良さそうであれば今週中にもトレードに使えそうな通貨ペアとチャート分析を整理しておきたいと思います。あまりインジケータは使わず(移動平均、一目均衡表くらいは使うかもしれません)基本的に価格だけで分析していきます。なので、戦略的にはブレイクアウト、或いはダマシ狙いのトレードをメインに考えています。
チャート上では略称で記載していますが、それぞれ以下の通りの意味合いになります。
M : Month (月) / W:Week(週)/ D:Day(日)/ H:Hour(時)
TL :Trend Line = トレンドライン
ATr:Ascending Triangle = 上方三角持合い
DTr : Decending Triangle = 下方三角持合い
STr:Symetrical Triangle = 三角持ち合い
BW:Broadening Wedge = ブロードニングウェッジ
Rct : Rectangle = ボックス圏
DT : Double Top = ダブルトップ
DB : Double Bottom = ダブルボトム
HS:Head &Shoulders = 三尊型
今回はAUDUSD。次回会合が近いので見ておこうと思います。
月足 AUDUSD
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