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素人の考古学ー埼玉県秩父の「和同開珎」発祥の地

 埼玉県秩父地方には荒川に沿って古墳が多く残っている。自然のまま放置してあるが、なかなか趣のあるものばかりだった。
途中に「和同開珎」発祥の遺跡あったので立ち寄った。
秩父鉄道秩父本線の和銅黒谷駅か500mのところに登り口がある。

和同開珎の青銅が発掘された遺跡の登り口

険しい谷を川に沿って登っていくと高度200mくらいの所に碑が建てられていた。

険しい急坂を登ってゆく


日本通貨発祥の碑

奈良時代の初め武蔵国秩父郡から、自然銅(和銅)が採掘され、大和の元明天皇(660~721年)に献上したと「続日本記」に書かれている。
和銅は精錬を要しない自然銅。
天皇は大いに喜び、元号を「和銅」と改め、日本で最初の貨幣「和同開珎」を作り貨幣制度を整えた。

和同開珎

露天掘り跡。幾筋もある。

露天掘り跡

元明天皇はお祝いのため当地に文武百官を送るべきところ、代わりとして百にちなんで銅製の「ムカデ」を賜ったそうで、近くの寺に神宝として展示されていた。


銅製のムカデ

和銅山に残る百メートルを超す二条の断層面は、当時の露天掘りの跡で、この地域は「地球の窓」と呼ばれ、地中深くで起こった地球規模の地殻変動によって生まれた岩石を目視できることから、学術的価値が高く、明治時代から多くの地質学者が足を運んでいる。

和銅露天掘り跡説明板

秩父地方の長瀞など有名なところは人出が多いが、古墳や遺跡はすいていてよかった。
特急で横浜から片道3時間掛かり、現地に5時間28,000歩の一人旅。
                   以上
                   小兵衛記

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