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『ホジュン 宮廷医官への道』

今回取り上げる韓ドラは『ホジュン 宮廷医官への道』。
随分前(小さい頃)に観たので、再視聴になりますが、やはり伝説のドラマだけあって
もう身震いする面白さでしたね。

まず、このドラマの一番のポイントは
物語が超王道且つシンプルであることです。

自分の生まれを憂う青年がある人物に救われ、
その人を師と仰ぎ、自らの生きる道を見つけ、
それを突き詰めることに生涯をかける。

しかしその道は平坦ではなく、その志が
揺らぐ障害が何度も訪れる。
その度にホジュンは乗り越えていく。

まさに古今東西どこでも通じる成長物語の型に
当てはまるストーリーなわけです。

基本的にこのドラマは、苦しんでる病人を前にしてよくわからん単語が飛び交い、今の医療とは違い手術シーンなんてないので、
言ってしまえば超絶地味。
要するに、このドラマにおいて治療の描写は
そこまで重要ではないということです。

ストーリーが王道でシンプルだからこそ、
見えてくるものがある。

ホジュンを取り巻く人々との関係性、
ヒューマニズムの描写がとても多様で
鮮明です。
良くも悪くも人間臭いキャラクター、
志のためなら自己犠牲と厭わないキャラクター
等、さまざまな人物と関わり合いながら
ストーリーは進んでいきます。
これによって物語がホジュンの強大なサーガとして成立しているのだと私は思います。

そして、
その壮大なサーガの終着点は、
主人公が己の志の中で息絶えることでした。
今まで幾多の試練を乗り越え、
自らの志を貫いてきたホジュン。
その最期は、鍼を持ったまま患者の中で
迎える事になります。
ここまでドラマを観た人は最後その姿をみて
感動するわけです。
最期のその姿はあまりにも崇高。
サーガが若干の寂しさを纏いつつ、
ここに集結する。
観終わった後の心地は数ある時代劇のなかでも
別格と言えます。

今回はここまで。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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