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小説 旅の終わりに

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派遣である程度お金が溜まったら、旅に出るスタイルが気に入っているオレ。派遣先の嫌な上司から逃れて、勝手気ままな旅にでる。まあ、こんな生活もいつまで続けられんだろうね。そんなオレの…
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#バイク

旅の終わりに 第4話

「お久しぶりです。」 「おお、青島さん、久しぶり。また、来てくれるん?」 「はい、よろしくお願いします。」 みんなに歓迎されるのはいいもんだ。 「青島クン、待ってたのよ。」 「すみません、遅くなりまして。」 「早速だけど、〇〇プロジェクトに入ってもらって、・・・」 というわけで、また木島さんとこで働くことになった。次回の旅はバイクで走ろうと思っているので、安いのを見つけておこう。  で、これまた早速で俺の歓迎会となった。急なんで、全員ということにはならなかったけど、10人

旅の終わりに 第5話

 ふと気が付くと、雨は小降りになっていた。もうちょっとしたら、走りにいくかな。 「コービー飲む?」 「苦いの苦手。」 「そっか、それじゃ、ミルクと砂糖入れたら?」 「それなら、飲む。」 俺は甘目のコーヒーを作ってあげた。 「おいしい。」 こんな甘いのがいいのか。コーヒーはやっぱり、ブラックなもんだろ。  雨はそのうちやんだ。俺たちは念のためカッパを着たまま、走りだした。景色のいいあの場所へいくのだ。 「あ、虹・・・」 「ほんとだ。」 その場所に着くと、虹が見えた。広大な景色