早上好呀/朝

スイくんは、働きざかりの愚かな25さいです。
今日も仕事に行く為に7:00amに家を出ました。

「あ、ヤモリくん、お早う。」
「ヤモリくんか、トカゲくんか、ツナギトゲオイグアナくんか、分からないけど。」

そう言うと庭に停めてある車に乗り込み、扉を閉め、もう其の“生物”には届いていないのにもかかわらず続けました。

「今日も良い一日を過ごせよ。自然界はし烈だからな。」

エンジンをかけました。

スイくんは職場へ向かう道のと中に在るパン屋さんで朝食を買うのが決まりです。
そして、チョコチップ・メロンパンなのが決まりです。
然し、今日はチョコチップ・メロンパンが売り切れでした。そのパン屋さんは一日あたり26時間営業していますので、偶にはそういうことも有ります。
彼は、
「……ち…。メロンパンと、チョコチップ・クッキーを置くくらいならチョコチップ・メロンパンを作れよ。」
と思いましたが、口に出す度胸は有りません。

然し、真実は、こうです。
そのパン屋さんは、チョコチップ・クッキーを近所のチョコチップ・クッキー屋さんから仕入れていました。
従って、チョコチップ・クッキーが置いて在ることとチョコチップ・メロンパンが品切れであることの縁由は絶無でありました。

スイくんは、店員さんへの当て付けの為にチョコチップ・クッキーとメロンパンを夫々購入しました。
彼は、愚かですから、それで事態が快方に向かうと本気で信じていました。

スイくんは、ぶつくさ言いながら、エンジンをかけました。

職場に着くと、フロントに貼って在るポスターの、文字のフォントが蕤齭体から何か可愛くて丸い感じのフォントに変わっていることを、スイくんは決して見逃しはしませんでした。
スイくんは、然し、何が書いてあったかにかんしては、覚えていなかった為、内容の比較検討はできませんでした。
全く、覚えていませんでした。

スイくんが、何の仕事をしているのか、それは、彼の友人は誰も知りません。

「早上好呀!」

スイくんは、彼の同僚に朝のあいさつをしました。彼は、、中国語やら何やらであいさつをするのが格好良いと信じていました。


トカゲには「お早う。」と言っていたのが、良い証拠です。

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