19歳~20歳、家出してもうすぐ一年①

夜不安になるのは、何もしていないからです。だから僕は睡眠が嫌いです。もともと寝付けない体質で、でも眠るにはじっとしていなければならない。だから頭が動く。体が動かなければ頭が動く。そしたらすぐに不安になってしまいます。ほんとは不安になったら「手を動かせ」の合図なんですが、睡眠時は仕方がない。もちろん睡眠以外でも不安になりますよね。そこでも手を動かしていないから不安になります。手を動かすってなに?自分の好きなことをしてもいいし、あとは仕事でもいい。無職の人に何となく暗そうなイメージを持っているのは、それは無職=なにもしていないのイメージがあるからです。本能的にわかっているんです。私たちは。何もしなければすぐ不安になることが。だから嫌でも仕事や学校に行ったほうがいい、というのは確かに理にかなっています。ですが例外もあっていろいろややこしいですね。僕は躁鬱という病気をもっていて、今では躁鬱とも仲良くやっていけてるんですが、仕事をしていた時は危うく死にそうになったときがありました。仕事といってもバイトなんですけど。そこで僕はいったんバイトをやめて、そのときは学生でもないのでほんとに無職で、実家に引きこもっていました。夕方に起きて、夜ご飯を食べて、みんなが寝たころにひとりで散歩をする。最初はめちゃいい感じと思っていたんだけど、あとあとから不安になってきました。みんな学生やら仕事やらして毎日忙しいのに僕だけこんな楽していいんだろか。と、我ながらいつもの自己中を捨ててまで、そんなこと思うようになって、でも働けない、働いたら死ぬと思って寝転ぶことしかできませんでした。一年たったくらいで親から出ていけと言われて、割とすんなり出ていきました。どうしようかな、どこ行こうかなって。その時は「なんか心が穏やかだな」と感じていました。帰る場所もないのに。とりあえず電車のるか。今日はホテルに泊まろう。といった感じで、少し楽観的。ホテルにいる間にどこに住むかを考えました。熊本いいな、ああでも東京も一回住んでみたいなーとか思いながら「ま、いったん東京行くか」と朝起きてすぐ新幹線に乗りました。スマホの支払いを滞納してて、外では使い物にならなかったので完全に手探りでホテルやらマップやら行っていました。だからまずはスマホを回復しよう、と思い立って近くにあったスマホショップに向かいました。「すいません、スマホ滞納してるんですけど」と言ったらなんやかんやあって使えるようになった。その時、住所を答えなきゃいけないんだけど、愛知県と言ったら「なんでそんなとこから…?」みたいな反応でしたね。あ、今タイトルが決まりました。今はもう20ですが、19歳の家出日記にしよう。こんな感じで最初は目的を持っていなくとも手を動かしていれば最終的に形になっています。はい、で次は家を決めなければならない。東京のことはなんもわからないし、調べても調べても沼にはまっていく感じがしたので、さっさと不動産に向かいました。好きなアニメの聖地が秋葉原でしたので、聖地を行くついでにそこの不動産に向かいました。「すいません、家出していて、もう東京すんじゃいたいんですけど。」と言うとこんなケース初めてです^^と返す。だが後から話を聞くと、その人も昔家出して東京に住んだんだとか。なにやら面白い偶然が当然のように起きる。なぜだろう、家出して働きもしないのに世界が面白すぎると感じている。この時はなぜこんな感情になっているのかまだわからなかった。話を進めていき、ある問題点が上がった。「働いてる証明がないと賃貸できない」と言われた。あらら。家出して一か月たった頃だろうか、初めて不穏な空気が流れた。と、思いきや?その時の僕は何でもできると思っていて「わかりました!」と返事するや否やホテルに帰ってすぐにバイトを探し、次の日には面接を受け当日に採用された。なぜ働けない僕がこんなことをできたのかというと、「要は証明書があればいいんでしょ、だったら働いて証明書もらったらやめればいいじゃん。お金は何とかなるでしょ」このとんでもない自己中と自信がどっからくるのか。今の僕には理解できない。ほんと、バイト先には申し訳ないことをしました。今思えば、ただの躁状態だったのかもしれない。まだわからない。だが家出と同時に躁になるのはちと都合がよすぎるのでやはりなにか別の力が働いている。書きながら僕も思い出していく。バイトをして一週間、証明書を発行してもらった。不動産に渡し、あとは結果を待つだけ。一人暮らしも賃貸も初めて。それも家出して、一人で行うのだから右も左もわからない。不動産にはとてもお世話になった。ああ、それと住む場所についてもあっさり決まった。どこがいい?と聞かれ、ああどうしようかなー。別に都心じゃなくてもいいしな。と思って一日かけて東京を歩いてみることにした。普段の僕であれば、ランダムに見えて結構慎重に物事を選ぶので「全部見なきゃ気が済まない!」なんて無茶なことを思うんだけど、やはりこの時期は違った。歩いて3時間ほどで「お、ここいいじゃん~」と思って不動産に伝えた。そんな適当に、でも心で感じたのだからいいに決まってるとおもった。そこには今も住んでいるし、そこでこの記事を書いている。審査結果が届き、無事に住むことが決まった。家出してから住居が決まるまでの間はホテルにいたのでお金の減りが早かった。なにも引っかかることなく、さささっと過ぎた時期。とても気持ちがよかった。なぜ無気力な僕が家出してから活発になったのか。それは単純で、「手を動かしていたから」だ。手を動かしたらあとは止まらないように、心が感じるままに楽に動くだけ。そうしたら奇跡が当然のようにぽんぽん起こる。そのことを家出の経験からなんとなく感じていた僕は一人暮らしを始めてからも意識し始めた。そしたら今書いてるブログも、絵も、作曲も、新しいことがどんどん僕を囲って生活がにぎやかになった。師匠にも会えて、いろんな経験をした。たまにそれを忘れて退屈になってしまう時があるけれど、そんな時はまた手を動かす。大事なのはイメージ。流れる水をイメージして、自分は止まらない、どこへ行ってもどんな形にもすぐさまなれる。そしたら湧き水みたいにアイデアがあふれる。楽しい。こんな感じ。僕はまだ二十歳で経験が足りないし、わかってないことも多いだろう。これから沢山のことに気づくんだろう。6月に住み始めて、貯金も底が見えてきた。次回はそこから書きます^^


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?