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小さい命の大きな決断 [3]

私がずっと一貫して思ってきたことは
『私はお母さんみたいな人生を送らない』こと

私の父、弟の父は別の人。

私たちが幼い頃に
どちらともすぐにお別れしてしまった母。

シングルマザーが
どれだけ大変で、余裕がないか
目の当たりにしてきたので
そんな人生は真っ平だと思っていました。

ですが、
どんどん母の人生に寄っていく私の人生。
恐怖心と不安しかない。

そんな時に母から
『今回はあきらめよう・・・』という
話をされ、
生まれて初めて、頭を下げられました。

『この赤ちゃんはもっと明日香が幸せな時に産んであげよう』と。

私自身が未熟だったこともあるし、
ゆとりの無い母に育てられる子供が
どれだけの苦労をするかは誰よりも体感してきたので、

『わかった』と承諾しました。

もうこの時点で大分月日は経っていて、
中絶するのにも法律上ギリギリの段階。

中絶というより死産という形が
取られるということで

もう性別も分かっている
段階ではありましたが

プチお産を経験しました。

もう亡くなっている小さい我が子を抱いて
『もっと幸せな時に産んであげるからね!』と心に誓いました。

その後、当然のように、

中絶を決断したことで
彼との関係はさらに悪化し、

“男性としての責任感に欠ける”と感じていた母は彼を責め、
責められた彼は、私を責めで最悪の状態に。

紆余曲折ありましたが、
彼とはお別れをして、

新たな人生を歩み始めました。

この出来事は
今でも後悔してません。

沢山の人に迷惑をかけたけど
あの子を幸せに出来てる気は全くしない。

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