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発達障害とイラスト

私は自閉症の娘を育てています。過去に療育の先生が言っていたことや、様々な書籍に書いてあることの中でよく共通するのは、イラストや写真など目から入る"視覚情報"が自閉症の特性を持つ方にとってとても有効だということ。
娘は状況や理由をいくら口で説明してもなかなか腑に落ちないことも多く、その結果気持ちを切り替えられずに場所を問わずパニックや癇癪を起こすことは日常茶飯事です。それを助けてくれるのがイラストを用いた"視覚支援カード"。口頭での説明に加えて、そのシーンに合った絵を見せることでより一層本人の理解や安心を得ることが出来ます。パニックを未然に防いだり、イメージが伝わりやすいので安心して1日を過ごすことが出来たりと、私にとっても心強い存在です。
ただ自閉症と一言で言ってもその人の困りごとや視覚支援カードを使う場面は十人十色なのです。

どんな時に使うの?

娘の場合ですが、今すぐにして欲しい事(お弁当箱をリュックから出して!など)の場面の絵をノートにささっと描いて渡すと、渋っていてもその指示がすんなり通る事が多いです。また予定が急遽変わる時、本人はどうしても気持ちの切り替えが上手く出来ません。時にはお店や車の中で癇癪やパニックを起こします。そんな時も「お昼はマクドナルド✖️→丸亀製麺○」と文字や記号も併せて使って紙に書くだけでスンと納得することも多いです。

その場でササッと描くだけで
喜んでやるべきことに取り組んでくれます

視覚支援カードの種類

これはあくまで個人的なざっくりとしたイメージですが、様々なご依頼を受ける中で視覚支援カードには大きく分けて5種類くらいあるのかなと思いました。

  • 娘の時のように場面に合わせて即興で作る物

  • 手洗いや歯磨きのやり方を示した"手順表"

  • 1日、1週間、1ヶ月の予定などをそれぞれ確認するための"スケジュール表"

  • 何度言っても繰り返す困りごと(お店の中を走り回る、道路に飛び出すetc…)を正しい行動に導く"お約束カード"

  • 自分の感情を伝えたり、自分のして欲しい事を相手にお願いする際に使う"気持ちカード"

です。そしてこれらは自閉症の方だけでなく聴覚障害や気管支切開をした方、ADHD、場面緘黙症など様々な方にも幅広く利用出来るようです。(過去に実際にご依頼を受けました)

私が作る視覚支援カード

私は現在オーダーメイドと言う形で視覚支援カードを制作しています。ハンドメイドサイトではセット売りされている物が多い中、「これって要らないカードも多いんじゃないかな?」と感じたからです。(あ、でも私もこれとは別にセット売りもしています)
なので色んな方のニーズに合わせられるよう、そして必要なカードだけ無駄なく届けられる商品もあったらいいなと思って始めてみました。

トイトレ中のお子様に向けた手順表

困りごとを改善するお約束カードの融合


カットすると、カード1枚はL判写真サイズと同サイズ

制作依頼の方法

描いて欲しいカードの内容を文章で伝えてもらいます。その際、イメージ画像があれば添付していただいたり、イラストのイメージが思い浮かばない場合はどんな場面の時に支援者又は当事者は困っているのかを聞きます。またイラストに合わせてカードに入れる文章の内容を依頼主の方と一緒に考えます。

制作日数

1日で4枚程制作します。

使ってる機材

iPad 、Procreat

画像サイズ

2480×3508pixel

画像形式

  PNG

実物

A4サイズで印刷し、ラミネート加工をしています

これからも自分の経験を生かしつつ、誰かのお役に立てたらいいなと思っています


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