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有理数と自然数は同じ”個数”?

有理数体$${\mathbb{Q} }$$が可算集合であることをみていきます。直感としては、自然数全体よりも有理数の方が”多そう”に思えます。しかし、$${\mathbb{Q}}$$と$${\mathbb{N}(:=\{1,2,3,…\})}$$は濃度が同じ、つまり、$${\mathbb{Q}}$$から$${\mathbb{N}}$$への全単射が存在します。これを二通りで確認したいと思います。


まず準備

有理数とは?

有理数は平たく言うと、整数分の整数と表される数です。もう少し正確に述べると、

$$
\frac{p}{q} ~~(p \in \mathbb{Z},q \in \mathbb{Z}_{>0} )
$$

と表される数です。ここで、$${\mathbb{Z}}$$は整数全体の集合です。

直積

集合$${A,B}$$を考えます。この$${A}$$と$${B}$$の直積$${A \times B}$$とは

$$
A \times B:=\{(a,b)|a \in A,b \in B\}
$$

と、$${A}$$と$${B}$$の要素を一つずつとって組み合わせたものです。

濃度

$${A}$$と$${B}$$が濃度が等しいということは全単射$${f:A \to B}$$が存在するということと定義します。ここではこのとき、$${A \sim B}$$とかきます。有限集合であれば、個数が等しければよいから、$${\#A=\#B}$$と$${A \sim B}$$は同値です。$${\mathbb{N}}$$と同じ濃度のとき、可算であるといいます。


有理数体と同じ濃度のもの

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