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ある性的倒錯者の告白&妄想 (11)妹に負ける兄の屈辱。

今回から2〜3回、マゾヒスティックについて書いてみようかと。これも「女装」と同じで一種の性倒錯分類されるのかな?
(1)〜(10)から比べると、ちょっと刺激薄くなると思いますが、多少でも興味あれば読んで下されば幸いです。

以前、ここで “女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』” という小説擬きの長編を書きましたが、この物語の最大のクライマックスは、兄と妹による禁断のシュートマッチ。
ミックスファイト物ですが、男が女に格闘技で敗れるのは、その傾向がある人には被虐心をくすぐられますよね? それが、妹に負けてしまう屈辱は尚更だと思います。
勿論、それがプロレス等の脚本あるショーなら何も刺激はないでしょうが、真剣であればあるほど被虐心をくすぐられる。だから、ミックス物にありがちな一切のコミカル部分は排除したつもりです。

この物語を書くにあたって、私にはむかし観たテレビ番組のことが頭にありました。今でこそ、YouTube等の動画でミックスファイトは観られますが、30年以上昔なのでネットのない時代、私は衝撃を受ける。
(世の中にはこんなこともあるのか…)

ドキュメンタリーだったかな?
確か、柔道に夢中になっている兄妹の姿をずっと追っていたようでした。
最初はナレーションで、この兄妹が柔道に夢中になるきっかけが語られる。
小さい頃から内気で泣き虫だった長男を心配して両親は町の道場(柔道)に通わせる。
それが、小3〜小4の頃だったかな?
最初は長続きするか?と、周囲を心配させるが、長男は思いの外夢中になり試合では中々勝てないまでも、たまに勝つと本当に嬉しそうで表情がイキイキしている。そんな長男を見て両親は安心する。
そんなある日、兄の影響なのか?2つ下の妹が自分も柔道を習いたいという。こちらは兄とは違い勝ち気の性格。道場で兄に稽古をつけてもらうと、何度投げられても負けん気が強く目に涙を浮かべ挑んでくるとナレーションは語っていた。

それから数年後 、成長した兄妹の姿がVTRに映った。中学生になった兄は幾分逞しくなったようで部活は柔道部。妹も小5になり成長期に入ってきたのか?だいぶ背が伸びたようだ。こちらは兄以上に柔道に夢中になりメキメキ上達している。

そんなある日のこと…。
家族での茶の間場面が映される。それは父のひょんな一言から始まった。

「そう言えば、〇〇(兄)と〇〇(妹)はしばらく乱取りしてないな。どうだ〇〇(妹)、お兄ちゃんと稽古して、お前がどのくらい強くなったか試してみないか?」

妹の目が輝いた。

兄は中学で柔道部に入ったので町道場は辞め妹とは1年近く乱取りしていない。勿論1年前の妹はまだまだ小さく胸を貸してやる程度で問題にしなかった。渋々ながらも兄は父の提案に従った。
そして、家族4人で妹が世話になっている町道場へ挨拶を兼ねて出向く。この道場は兄も小学生時代に世話になっており道場の面々は兄とも顔見知り。そして、道場師範の許しを得て兄妹の試合形式の乱取りが始まった。約1年ぶりとのことだ。

ここからは、目を覆いたくなる残酷な光景が次々と映し出されていく。

この1年で急激に背が伸びたとはいえ、妹は中学生の兄より見たところ7〜8cm?は低いだろう。兄も1年前までの妹のイメージのまま甘く見ていたのかもしれない。
ところが、妹はこの1年でかなり力を付け6年生を含めても道場では1、2を争う小学生女子なのだそうだ。

兄は妹の技を受ける形から始まり、そんな兄に次々と妹は技を仕掛ける。兄も時折投げる体勢になるが妹は低い体勢で兄に食らいつく。予想外の妹のしぶとさに兄の表情も変わってくる。それでも、照れがあるのか兄は妹の攻勢に苦笑いを浮かべる。

「〇〇(兄)! 笑ってないで、もっと真剣にやれ! 妹に負けちゃうぞ!」

周囲からそんな声が飛んできた。

そんな声に兄も真剣になってくるが、そこで思いもよらぬ事が起こる。
妹の内掛けに兄は倒されたのだ。妹は足技が得意で特に内掛けは一級品らしい。プライドを傷つけられた兄の表情が険しい。

場面は再び兄妹の組み合うところから。
今度は兄も受けようなんて考えはないようで最初から真剣に妹を倒しにいく。顔色が変わっているのが明らかだ。
兄は強引に力まかせに妹の身体を引回し投げようとする。ところが妹は低い体勢から頭を付け倒れない。見るからにすばしっこそうで足腰が強いのが分かる。そうこうしているうちに、再び妹の内掛けがタイミング良く鮮やかに決まる。

益々残酷な場面が続く。

内掛けで倒した兄に妹は伸し掛ると抑え込もうとする。袈裟固め?否、上四方固め。
兄は足をバタつかせ、それから必死に逃れようとする。その態勢のまま、5秒10秒と時間は過ぎてゆく。

そんな兄と妹の試合?を観ているふたりの両親の表情が映し出される。
最初は笑って見ていた父の表情が厳しくなってきた。父にしてみれば、兄が妹に負けている姿が信じられないのだろう。
母も手を叩き声援を送っていたのだが、兄が妹に抑え込まれると困惑の表情になる。
両親にしてみれば自分の息子と娘の試合。予想外の光景に複雑なのだと思う。

「一本! それまで」

残酷にも時間は20秒を超えた。
中1の兄は小5の妹に一本負けした。

修羅場はこのあとにも続く。

(続)







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