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本には交流があるPー2戯作9 二重人格もOK

図鑑も絵本のひとつと面白いと楽しんでいる自分に気づいて、思ったこと。
植物のしくみ、動物のしくみ、天気のしくみ、宇宙と地球、生死のしくみも、小学生の素直な好奇心で読めば、知識というより心の風船が元気に膨らむようだ。
しかし、この男がかつては(自分は自分が作るものだ)などと実存主義の一部だけを信条として我利我利に気負っていたなどとは人は想像もできないでしょう。
実際、この男は正直になつてきていた。知識だけでなく、物やことを知らないことばかりだと、素直に認めはじめたのです。でも、もう七十二歳です。とにかく時間がかかる男です。でも認めるようになったんだから、得しちゃったのです。認めたことというのは、恥ずかしいけれど(何も知らなかったんだ)ということです。自分を作っていくというより最初から必要なものはもって生まれてきたんだ。それに気づくかどうか、のように思える。だから七十二歳でも成長できるかも知れない。成熟とは違います。
誤解をおそれずに言えば、おとなと小学生の二重人格者が、いいな、と思うのです。
あれ、コアがいつのまにか横にいた。あなたらしい鼓舞の仕方ねと少し笑いながらOKサインを出してくれたみたい。


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