成人の日を迎えなかった成人/エッセイ
この時期になるといつも思いだすことがある。成人式だ。いや、違う。成人式は出席していないので、式の記憶は全くない。正確に言えば、"成人式に出席しなかったあの日" である。
では、成人の日に成人式に出席せず何をしていたのか。たいしたことではなく、その日予備校の自習室に居た。そう、二浪目の真っ只中。
なので成人式どころではなかった。また、そんな状態だから皆に会うのも気が引けた。出席したかったけど皆に会いたい気分でもない。複雑な気持ちでその日自習室で暗記と解答に勤しんだ。
今思うと後悔してる。なにかこう、通過儀礼を通過しなかった感が否めないからだ。この時点から大人だ!といった気持ちの切り替えというか区切りというか、そのようなものを経験しなかった。
これ以降、何かにつけ自分の子供じみた言動を1人反省している際に「まぁどうせ俺は成人になってないからな。」などと自己嫌悪にさらに拍車をかけるようなことを思うようになった。そこに何かの理由を求めてもなんの解決もしないのに。
偶々今年成人式を迎える方がこれを読まれているならば、出来ればこのような通過儀礼的なものは積極的に出席、参加しておくことをオススメする。私のように出席しなかったことを、くだらぬ言い訳に使うことの無いように。
あ、そう言えばこれを最初に言うべきでした。
新成人の皆様へ
「ご成人おめでとうございます❗」
この言葉がまっ先にでてこないところが私のダメなところだな。まぁ成人になってないからな。
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