戦争の事

僕はたぶん、無責任で身勝手な人だ。
自分が後味の悪さを感じたくないだけの人間だ。
解決方法も提示できないのに、文句を言うだけの。

何が、どちらが、誰が正しいのか、僕にはわからない。
ただ、聞こえてくるのが、言葉を持つ人たちの声ばかりだから、
きっと、その術を持たない人は、選ぶことも、請うこともできずに死ぬのだろう。
国際法上どうであろうと、歴史的にどうであろうと、だれがどう正当性を主張しようと。
僕は自分が望まないままに殺されたくないし、殺したくないし、殺させたくない。
不可能なことであろうけれど、何人もその自由な意思が捻じ曲げられることのない世の中であれかしと願う。
何人も他を傷つけることを命ぜられることのない世の中であれかしと願う。
命ぜられるままに他を傷つけることを行わなければならない瞬間が、誰の人生にも訪れることがないことを願う。
そして、願う以外に何もできない自分を悲しく思う。


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