ハムレンとうしれん、マルシェに出店する その2

その夜、ハムレンは仕事から帰ってきたうしれんに、マルシェ出店の話をしてみました。


「…これこれこういう訳で、うさぎさん人形でマルシェに出店しないか、りすれんからお話があったの。…その、どう思う?」


「それはすごいね。ハムレンはどう思うの?」

「ん…なかなかできないことよね。新作とか準備は大変そうだけど…やってみたいかも。」


「そうか、売れるかどうかはわからないけど、うさぎ可愛いし、あまり期待しないで参加するのもいいかもね…うしも行くよ。」

「ええ!?ありがとう!心強いよ!」


こうしてうしれんとハムレンは、りすれんのマルシェに出店することになりました。

人生初出店です。


「りすれん、私マルシェに出店するね。」

「わ〜、ハムレンありがとう!

ちなみにマルシェは、ヤマダ中学校の体育館でやるよ!わからないことがあったら何でも聞いてね。」

「ありがとう!」

「当日は、ヤマノハラテレビも入る予定だよ!楽しみにしててね!」

「えーっ?ホント?すごいね!」

「うふふ、じゃあ、よろしくね!」



マルシェの開催まであと一ヶ月。

何が必要か、うしれんと相談しました。


「ハムレン、まず屋号を決めようか。」

「屋号って、お店の名前?…そうね。」

少し考えてハムレンは照れくさそうに言いました。

「ハ、ハムレンショップ…」

「えっ、そんなシンプルでいいのかい?」

「これ以外思いつかなくて。」

「そうか、じゃあそうしよう。」


こうしてハムレンのお店の準備が始まりました

うさぎさんの家族を作ったり…

ハムレンショップの紹介文を書いたり…

うさぎさんを入れる袋を用意したり…


大変だけど、楽しい作業でした。


うしれんはなんと、ハムレンショップの看板を作ってくれました!  

「まぁ!うしれん!ありがとう!」

「いやいや。作っておけばまた使えるし

。おれも楽しみだよ。」


「あとはお金の両替ね。大きいお金、出す人もいるかもしれないから。」

「うさぎさんはいくらにするのかな。」

「うーん…ほんとは500円くらいにしたいけど、300円にしようかな。」

「そうか、じゃあそうしよう。」


その夜、ハムレンは実家のお母さんハムに電話をかけました。


「もしもし、お母さん?ハムレンだけど」

「ハムレン!こんばんは〜。どうしたの?」

「実は、実家にあるうさぎさん人形を、まとめて送ってほしいの。今度、町おこしのマルシェにうしれんと出店することになって。」

「へぇ〜!いいじゃん!うしれんさんもついてるし、きっと上手くいくよ。お人形送っとくね〜。」

「ありがとう!」

「どこでやるの?…体育館!?それは寒いよ!ホッカイロもあるといいね。靴の中に入れるのあるから、一緒に送っとくね!」

「ありがとう!お母さん!」

「楽しみだね〜!頑張ってね!」

「ありがとう!」

ハムレンはほっこりした気持ちで電話を切りました。

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?