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好きということ

心が動くのは「好き」という気持ちがあるからだと思う。人にも、物にも「好き」という気持ちがあればこそ、心が動く。
今、自分の「好き」は、若いミュージシャンの音楽。子育てや仕事を終え、ようやく自分の時間が作れる今、昔好きだった音楽への“好き”が加速している。「こんな年で」と言われるかもしれないが、一人でライブに出かけたり、ファンクラブに入ったりしている。そしてそのミュージシャンの動向をリサーチしたりして、これを「おっかけ」というのだろうか。

好きなことは?と聞かれると答えにくいほど好きな事があって、でも長続きしている事は機織りと糸紡ぎ。はじめに出会った先生が羊毛が専門の人だったこともあり、自分でも羊毛が好き。
いろんな種類の羊毛を糸にして、織機にかけて布を織ることは、人間のDNAに組み込まれている活動のようで血が騒ぐ。自身の家系ともマッチする。職人の家系に生まれたのだと改めて自覚する。
好きだからといって毎日そのことばかりしているわけではないが、道具や材料に囲まれていると安心する。
機織りや糸紡ぎをしている時間には、テレビも携帯も見ないでいられる。

昨日は羊毛で「マレーバク」を作った。
ニードルという針で羊毛をチクチク刺すと、羊毛同士が絡み合い、固まっていく。このバクは、緒方怜香さんという羊毛作家が本で紹介していて、希少動物の一匹。今までミツユビナマケモノやツキノワグマ、ホッキョクグマ、等を作ってみた。ニードルで作る動物は、やや時間がかかるものの、できあがりがかわいらしいし楽しい。今度は何を作ろうか・・・。
暑いから、一人だとなかなやる気にならないが。

この夏は梅干しを20キロほど漬けたか。
私の梅干しは、赤い紫蘇をたっぷりいれた真っ赤な梅干し。
紫蘇の匂いもいいし、紫蘇のおかげで塩分も酸っぱさも緩和される気がする。
毎年大量に漬けるが、1年で大体なくなる。
私の梅干しがおいしいと言って、リクエストしてくれる友人たちに配布し、家でもほぼ毎日食べている。
おいしすぎて、自分の家の分も漬けてほしいと言われる。
これは勘弁してもらいたい。断り切れずに今年3キロだけ漬けてあげたが、来年は10キロね!と言われ閉口している。
漬物も漬けるという作業が好き。
奈良漬けもやってみた。あと9ヶ月で食べられるが、あと9ヶ月待たねばならない。

何はともあれ、好きなことやものがあると心は豊かになり、生きる張りが出る。小さな好きを集めて、生きる。

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