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女しかいない宿やには男しか行かない。情けを持って現れたら天国と地獄の合間に立たされる。性に翻弄されている間にお布団に朝が来る。布団は寝るもの。布団は畳むもの。布団は夜に使われて朝に干されるもの。そんな朝に好きな男は現実世界に帰る者。

現実だけど非現実なそんな場所は恋を買いに来るところ。お金で買えるのなら買ってみたくなる。現実と非現実、そこを行ったり来たりする。私の朝はあなたの夜だ。貴方の夜に君が広げるのは世界だ。飛び石を置いておけばどうにかなるのかも知れない。罵詈雑言でも言わないままよりはマシ。一足ずつ進むことに腹の底を自らが知る。こんな夜は貴方に会いたい。
そして非現実な世界が欲しくなる。
腹の底に恋を隠してまともな顔をして歩いてるけど酔いどれた足元が貴方を吸い込みそう。あなたの石で私は飛べた。私の石ももう誰のものでも無い。
夢の中でも触れる程に確かになってきた。君が付けたテレビ画面に私がうつっていたら。表と裏みたいになかなか会えないけどそれほど近くなっているって事はないのかな。
朝が私の心を洗う。どんな風に汚れて見えたかは貴方の目を見てもよく見えない。
売っても売っても減らない。渡しても渡しても足りない。互いの心にどちらも届かない。小さな嘘でも落としておけ。刹那だなんてばかにされてる。貴方も私も。

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