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どん底からハリウッドが誇るスーパースターへ。そんなスターの実力を目撃せよ〜ロバート・ダウニー・ジュニア~
ACTORS PROFILE Vol. 7
ロバート・ダウニー・ジュニア
「オッペンハイマー」
1965年アメリカ生まれ。どん底からハリウッドが誇るスーパースターへ。そんなスターの実力を目撃せよ。
ルイス・ストローズ。アメリカ原子力委員会の発足メンバーの一人で、1950年代には委員長の座に就いた男。戦後、原子力爆弾反対を支持するオッペンハイマーと敵対し、どうにかしてオッペンハイマーの政府に対する影響力を封じ込めようとする。
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▲ダウニー・ジュニアほどのアップダウンを経験した者は他にあるまい。伝説的なインディーズ映画製作者を父に持ち、チャールズ・チャップリンを演じた「チャーリー」でオスカー候補に。まだ27歳の若さだった。ただ幼少の頃より親しんでしまったドラッグで逮捕、収監というボロボロの30代を経験する。「ワンダー・ボーイズ」は最高だったけどね。
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それでも天性の演技の才能を持つ人間をハリウッドが放っておくはずもなく「キスキス,バンバン」や「ゾディアック」など、軽やかなコメディからシリアスな実録ドラマまで何にでもハマるその個性は唯一無二だ。だから「アイアンマン」といういけ好かない大金持ちヒーローを時代を代表し、また牽引したアメコミヒーローに仕立て上げることが出来たのだ。「アイアンマン」及び「アベンジャーズ」の出演で、スターパワーと引き換えに、何にでもハマる個性を観る機会が少なくなっていたが、アベンジャーズ卒業後、「ドクター・ドリトル」という軽い経由でリラックスしたのち、このハードなプロジェクトに参加した。
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▲「オッペンハイマー」でダウニー・ジュニアは、「原爆の父」ことJ・ロバート・オッペンハイマーと対抗するストローズ委員長に扮する。久しぶりの実在の人物、しかも立場的には敵という役どころもあり、新たな彼の一面が見られるのではないか。水爆推進派として冷徹な判断を下していくその姿に、いつもの陽気なダウニー・ジュニアの雰囲気はない。その場を支配し、周囲をピリつかせるのだ。
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▲演じる役柄の持つ表層とは異なる顔を浮かび上がらせる重層的な演技が魅力のダウニー・ジュニアは、違う男に扮した男を演じている、極めて優れた俳優なのだ。
ロバート・ダウニー・ジュニアとアカデミー賞
・第65回アカデミー賞(1992)主演男優賞候補:チャーリー
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当時27歳のダウニー・ジュニアはチャーリー・チャップリンの生涯を描いた「チャーリー」で、主演男優賞候補に初ノミネート。この年の同部門の候補はレイ、イーストウッド、ワシントン、パチーノとベテランぞろい。受賞は「セント・オブ・ウーマン ~夢の香り~」のアル・パチーノだった。パチーノは、8度目のノミネートかつ「摩天楼を夢みて」で助演男優賞候補にも挙がっておりダブルノミネートを果たした。「ゴッドファーザー」から20年。初めてのオスカー受賞となった。
・第81回アカデミー賞(2008)助演男優賞候補:トロピック・サンダー/史上最低の作戦
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自分自身との長い闘いを経て、「アイアンマン」で大カムバックを決めた同じ年に、戦争映画撮影の舞台裏を描いたコメディ「トロピック・サンダー」で、ダウニー・ジュニアは黒人の兵士の役を演じるために肌を手術で黒くしたオーストラリア出身のメソッド俳優というぶっ飛んだキャラクターを演じて、観る者を爆笑の渦に巻き込んだ。キャラにキャラが被さった濃厚な演技はいつ観ても笑ってしまう。だがこの年は「ダークナイト」のヒース・レジャーの年でもあり、この部門は伝説的なパフォーマンスを遺した彼を称える美しい瞬間となった。
・祝!今年度ゴールデン・グローブ賞助演男優賞受賞!
カッコいいぜ…。
・祝!今年度ブロードキャスト映画批評家協会賞助演男優賞受賞!
・祝!英国アカデミー賞助演男優賞受賞!
・祝!アメリカ映画俳優組合賞助演男優賞受賞!
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