⑦ 母と認知症と家族のはなし
10月 3回目の実家訪問
〜母の居場所を整える編〜
2022年10月18日〜19日
週末に予定があった為、平日に実家に寄ることに。
1日目
今回の実家でのミッションは、衣装部屋にする予定の姉が使っていた部屋を片付けること。そして母がくつろげる様に1階の居間を整えること。
実家は2世帯住宅の造りとなっている。1階は、かつて母方の祖父母が使用していた居間と寝室がある。
現在は、母のベッドを1階に降ろしている。食事以外の時間は1階の居間でテレビを見たり、生協の注文書とにらめっこしたりしている。
床にホットカーペットが敷いてあり、その上にこたつ用の低いテーブルと2人掛けのソファーという設え。
しかし何故か、ソファーを背もたれにして、床に座布団を敷いて座っている。
母は、脊柱管狭窄の診断が出ていて、時折、腰の痛みを訴えることがある。さらに膝の痛みもあり、定期的にヒアルロン酸注射をしているらしい。
それなのに、床に座っていたら、立ち上がりが大変じゃないのかしら?
確か、高さのあるテーブルもあったはず・・・と探してみると、あったあった!正方形のテーブル!祖父母が使用していたものだ。
低いテーブルと交換して、ソファーは母と相談して、処分することにした。背もたれとして使われているだけのソファーはいらないよねぇ。
肘掛け付きの椅子に座ってもらうことにしたので、今後は立ち上がりもしやすくなるでしょう。
テーブルまわりを整理して、何がどこにあるのか見つけやすくしたつもりだけど、気がつけば直ぐに机の上が物でいっぱいになってしまう。もうこれは仕方がない。
そして、おそらく今まで洗ったことのないであろうホットカーペット用のラグ。これも新しいものと交換した。
後日、自宅に持ち帰った汚れたラグをお風呂場で洗ってみたところ、溜めたお湯が泥水になって驚愕したのを覚えている。
さて次は、母の衣装部屋予定の2階にある部屋を片付けていく。
姉が使用していたパソコンラックと、洋服タンスは処分することで了承は得た。格闘しながら、なんとか部屋から運び出し、母と協力して1階へ運ぶ。後日、粗大ごみとして出す予定。
その後はひたすら要らない物と残すものを分類していくと、大量のゴミ袋の山ができていった。
要らない物で1番驚いたのは、使用済みの靴下がいっぱい入った段ボールが出てきたこと。母が集めたに違いないのだが、記憶にないらしい。まったくホラーだよ。
気を取り直して、片付いた部屋に母の使用しているタンスを運び込む。
造り付けのクローゼットには、季節ではない洋服を掛けていき、今着る洋服はハンガーラックに掛けて、見やすく、手に取りやすい様にしていく。
母は探し物が苦手になっているので、服はなるべくオープン収納にしていくことにした。
タンスなどの引き出しに入れるものは、引き出しごとにラベリングをして、何が入っているか分かるように。
姿見を置いたら、だいぶ衣装部屋らしくなってきた。母も嬉しそうである。これで、洋服の探しものが少しでも減ればいいな。
2日目
この日は、姉の用事を頼まれていた為、母と共にバスに乗って姉の住むマンションへ。
まずは腹ごしらえをするべく、近くのピザ屋さんでランチ。
3人でランチなんて、本当に久しぶりだった。しゃべりだしたら話が止まらない。
マンションに戻っても話は止まらない。そんな話の中で確認できたのは、
「母の介護認定の申請を考える」
「実家の平均寿命を過ぎている給湯器は交換する方向で」
ということ。
この事を父にも話をして、了承してくれるか確認しなければ。
つづく。