満喫神戸旅行2日目

6/29(土)
神戸2日目の朝は早い。ホテルの朝風呂に入るために貴重な睡眠時間を少し削ることになった。しかしその分得られる恩恵は計り知れない。部屋に戻ってから余計に眠くなってしまった。

こうしてはいられない。せっかくの旅行なので十二分に楽しもう。と思って無料のコーヒーを飲みに行こうとしたら15時からだった。普通朝やるやろ。

そんなことにはへこたれず、ホテルを後にしていざ出発。僕自身、神戸に来るのは3回目である。1回目はプレゼミの実習で広島に向かう最中に寄った時だ。確か「火垂るの墓」の聖地、記念碑を見に行った。

火垂るの墓 誕生の地(阪神本線石屋川駅付近)

どんな成り行きでここに行ったのかは定かではないが、確か「ダークツーリズム」の研究の一環で行ったような気がする。ダークツーリズムというのは端的に言えば人々が作り出した、いわゆる負の遺産を巡る観光のことで、日本での代表例は原爆ドーム、世界的に見ればドイツ(ナチス政権時代)のアウシュビッツ=ビルケナウ強制絶滅収容所が挙げられる。もちろん「火垂るの墓」自体も、旧日本のダークツーリズム要素を色濃く残している作品だと言えるだろう。しかし、火垂るの墓はいわゆる「反戦映画」を目的として作られたものではなく、監督の高畑勲は「現代の若者を描いた作品だ」としている。もう一度、視点を変えてよく見てみたいものだ。金曜ロードショーでやってくれんかな?

2回目は、彼女との1年記念日というなんとも格好のついた日に神戸を訪れた。その時は神戸ポートタワー(当時は工事中)、メリケンパーク、南京町、アトアなどいわゆる「the 神戸」の観光を楽しんだ。

2023年2月、工事中のポートタワー(メリケンパークにて)

当時初めて訪れたポートタワーが工事中とは、我ながらなんとも言えぬ悪運だと思う。ついでにBE KOBEモニュメントも工事中だった。しかし彼女といることへの補正がかかっていたこともあり、十分に楽しめた。工事中でも、神戸の夜は綺麗だった。海も相まって、からだを突き抜けるような涼しい風と、まるで神戸港を取り囲んでいるかのような眩い夜景に心を奪われていた。

そして3回目となるこの旅行では主に北野異人館あたりを散策した。神戸という街は元々港湾都市であり、江戸時代の日本開国にあたって多くの外国人が神戸に移り住んだ。市内には伝統的建築物や駅名など、その跡を多く残している。建築物に至っては国指定重要文化財に認定されたものもあるそうだ。調べてみると北野という土地は、元々居留地であることに変わりはないが、1977年放送のNHK連続テレビ小説「風見鶏の館」で取り上げられたことにより、一気に注目が集まった。そして次々に観光地用の施設や異人館が建築され、今日でも北野=居留地というイメージが定着した。らしい。

歩いてみると結構観光客が多かったし、なによりもう夏なので、クソ暑かった。しかも付近には六甲山の山々がそびえたっているため、必然的に多量の坂道が生み出されてしまっていた。それでも異人館は面白く、歴史好きな僕の心が少し動かされた。ちなみに一番楽しかったのは「神戸トリックアート 不思議な領事館」。おすすめ。

「不思議な領事館」チケット

そのあとは元町、中華街へ。神戸は欧州に中国に忙しい。こういうところに来ると酒飲みの悪い癖が出て、脳死でビールを注文してしまう。これも「性」、あるいは「運命」と言えるだろう。中国は山東省・青島(チンタオ)で生まれた青島ビール(青岛啤酒)や、台湾の台湾ビールなんかを飲んでいたら気づけばお腹もいっぱい大満足。やっぱり中華にビールは欠かせないよね。

南京町広場と青島ビール

他にも色々商店街なんかを巡った。神戸はやめられない街である。それは京都も大阪も同じであるが、語りつくせない魅力があるのは確かだ。

時々見えるJR線や阪急電車に、なぜか心が躍る。僕はいつの間にか、関西に来て4年が経つ。僕はここに長くいすぎたようで、どうも抜け出せないみたい。


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