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日本郵船社長、PBR1倍割れ解消目指す

日本郵船がバリュー(割安)株からの脱却を図る。2025年3月期は純利益が前期比7%増の2450億円を見込む。1000億円を上限とする自社株買いも実施するとのこと。

今後も株価が上昇していくことが見込まれるだろう。

要約文

日本郵船の曽我貴也社長は、同社がバリュー株から脱却し、株価純資産倍率(PBR)を1倍以上に引き上げる目標を掲げています。2025年3月期の純利益は前年同期比で7%増の2450億円を見込み、1000億円の自社株買いも計画しています。株主還元を重視し、27年3月期までの中期計画で株主還元枠を従来の4300億円から5700億円に引き上げました。

曽我社長は、市場が同社の利益計画を信頼していないためPBRが1倍を下回っていると分析し、利益の安定した成長を目指すと述べています。利益の安定化を図るため、ばら積み船やコンテナ船の高コスト船の整理や効率的な運航、LNG船や自動車船への投資を進める計画です。

また、投資枠を1兆2000億円から1兆3000億円に増やし、負債資本倍率を0.3倍から0.5倍に引き上げる予定です。最終的には、安定した成長と株主還元の両立を図り、PBR1倍超えを目指します。

日経新聞の図引用

世界初の木質ペレット発電船を開発へ

日本郵船は、木質ペレットを燃料として発電する世界初の船舶を開発することを発表しました。この船は、重油の代替燃料を利用しづらい小型タンカーで使用され、海運業界の脱炭素化を促進することを目指しています。日本郵船、NYKバルク・プロジェクト、英ディーラックス・グループ、常石造船の4社が共同で開発し、2029年末までの建造を目指します。

木質ペレットを燃料として不完全燃焼させ、一酸化炭素や水素、メタンなどのガスで発電し、その電力で船を推進します。この方法は、木質ペレットを直接燃やすよりも効率的に発電でき、温暖化ガス排出量を重油に比べて22%削減することを目指しています。

木質ペレットとは?

木質ペレットとは、木材の廃材やおがくずを圧縮して作られる小さな円筒状の燃料です。木材を細かく砕いて乾燥させた後、高圧で圧縮して成形されます。主にバイオマス発電や暖房用の燃料として使用され、化石燃料の代替として注目されています。燃焼時の二酸化炭素排出量が少なく、持続可能なエネルギー源とされています。

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