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ソニーG、「PSの次」探る

ソニーグループが14日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比3%減の9705億円だった。ゲーム事業の成長が足元で鈍化するなか、今後3年間でM&Aなど成長投資を1兆8000億円実施する計画も掲げたとのこと。

要約文

ソニーグループの2024年3月期の連結決算は、純利益が前年比3%減の9705億円となりました。ゲーム事業の成長が鈍化している中、今後3年間で1兆8000億円をM&Aなどの成長投資に充てる計画を発表しました。特に映画や音楽事業の知的財産(IP)を強化し、自社コンテンツの収益を安定させる戦略を取ります。

売上高は前年から19%増の13兆207億円でしたが、営業利益は7%減の1兆2088億円。半導体事業の利益は減少しましたが、ゲーム事業は16%増益。ただし、PS5の販売台数は前の期比で9%増の2080万台に達したものの、今期の見通しは1800万台です。

ソニーGは、米投資ファンドと共同で米パラマウント・グローバルへの買収案を提示。映画や音楽コンテンツを活用したシナジー効果を期待しています。しかし、パラマウント買収は経営の不透明さも抱えています。

音楽事業では、EMIミュージックやマイケル・ジャクソンの著作権取得に成功し、安定収入を確保しています。音楽事業の営業利益は前年比15%増の3017億円で、全体の25%を占めます。

成長戦略の実行力が問われる中、十時裕樹社長はゲーム子会社のCEO職を外れ、グループ経営に集中する予定です。

日経新聞の図引用
日経新聞の図引用

ソニー、十時氏のゲームCEO兼任解除

ソニーグループは6月1日付で社長の十時裕樹氏がゲーム子会社のソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の暫定CEOを辞任し、ソニーG本体の経営に集中することを発表しました。今後、十時氏はSIE会長として新たな経営陣を支えます。

SIEはプレイステーションの製品・サービス担当とゲーム開発担当にそれぞれCEOを置く体制に移行し、意思決定を迅速にすることを目指します。プレイステーション製品・サービス担当のCEOは西野秀明氏、ゲーム開発担当のCEOはハーマン・ハルスト氏が務めます。

ソニーG社長「投資リターンが前提」

ソニーグループの十時裕樹社長は、米パラマウント・グローバルの買収交渉報道についてコメントしました。具体的な交渉内容には触れず、「適正な価格と投資リターンが前提ならば検討する」と述べました。ゲーム、音楽、映画の知的財産(IP)を活用したシナジーを重視し、次の3年間で1兆8000億円の成長投資を計画しています。円安の影響については、為替変動に適応する姿勢を示しました。スマホ市場の回復見込みや画像センサーの需要増加にも触れ、中国市場では自由に競争できる環境を望んでいます。

感想

ソニーグループの最近の動向は、積極的な成長戦略を展開しており、その中心にゲーム、音楽、映画の知的財産(IP)を活用したシナジーの創出があります。特に、米パラマウント・グローバルの買収交渉や、大規模な成長投資計画など、グローバルなエンターテインメント市場での影響力を強化しようとしています。この戦略は、ソフトバンクのグローバル展開に類似しており、日本の企業が世界で競争力を高めるための一つのモデルとして注目されます。

ソニーの動きは、単に企業としての成長だけでなく、日本のエンターテインメントを世界に広げる大きな一歩とも言えます。ソフトバンクもまた、積極的なM&Aやグローバル投資を通じて世界市場でのプレゼンスを拡大しており、ソニーの戦略はこの点で共通しています。両社がグローバルに展開することで、日本の技術や文化、エンターテインメントの魅力を世界に発信する役割を果たしてくれることを期待しています。

特に、ソニーが持つ豊富なIP資産と技術力を最大限に活用し、世界中の観客に日本のエンターテインメントを届ける努力を続けてほしいです。これにより、日本のエンターテインメント業界全体が活性化し、新たな市場開拓や技術革新が促進されるでしょう。

ソニーには、これからも積極的な戦略を推進し、世界のエンターテインメント市場でのリーダーシップを発揮してほしいと思います。日本のエンタメを世界に広げるために、ソニーとソフトバンクが引き続き頑張ってくれることを期待しています。

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