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捨てられた家 〜サバイバル生活編〜

生活インフラ(電気、水道、ガス、トイレ、風呂)が全くない家に一人で移り住んできて早1ヶ月が経ちました。

先週には嫁さんと生後5ヶ月になった息子が合流し、家族でサバイバルな生活をはじめました。

これまでトラックの荷台で旅しながら暮らしてたモバイルハウス生活の経験を活かして、電気はソーラーパネルからバッテリーに溜めて使い、水は山の湧き水を汲み、ガスはカセットコンロ、トイレは即席で外置きの小屋コンポストトイレをつくり、お風呂は温泉をポリタンクで汲んできてタライ風呂に入ったり、天気のいい日は川で行水したり、近くの銭湯に週一で入りに行ってます。

わずか15Lの最小限タライ風呂の入浴シーン🛀

毎夕にタライで息子をお風呂に入れるのですが残ったお湯がもったいないと思い、大人でもなんとか入浴することができました(笑)

生活インフラが全くない家の環境下でも、家族で協力しあって知恵を振り絞りひとまずなんとか生活はできてます。

この一ヶ月、まずは捨てられた家に入るための草刈りからはじまり、家の中にあった古びれたガラクタと敷地内に放置された山積みのダイエット食品のゴミを片づけ、20年以上放置されたログハウスに積もり積もった埃とクモの巣を掃いのけて、ログ壁内を住処にしてたアリを退治し、庭に積まれたダイエット食品のダンボール山に棲みついたネズミを追い払い、ようやく再び人間が住む家として営みはじめました。

ダイエットゴミをやっつけろ!振り返り編

1トントラックに山盛りのダイエット食品のダンボールを詰めこみ、地域の可燃ゴミ処理施設に何度も通いつめました。

ダンボールの中身は海外から輸入したと思われるダイエット食品。もう二度と見たくない。。

ごみ処理施設でトラック荷台からゴミ下ろしする様子。これがけっこう腰の折れる作業でした…。

友人たちの助けもあって、三日間で合計3.5トンものダイエット食品のゴミを敷地内から運び出しました。

ちなみに業者に頼むと50万円かかると言われたゴミ捨てでしたが、自分で持ち込んで捨てに行ったところ7万円で処理できました。
ゴミを捨てるのに、これだけの大金を払ったのは人生はじめて💸
安曇野で一等地にある土地を格安で入手できた分、大変な一仕事が終わって何よりです。

荷台家族にとっての心地よい暮らし

これまで完全オフグリッドで生活インフラが何も繋がれてない家に、先週ついにガスが通りました。

なるべくオフグリッドを継続したくて、はじめは自分でガスボンベを持ち込んで補充できるガス屋さんを探しましたが、いまは規制が厳しくなり原則家庭用では持ち込み補充はできず、それに補充の手間とガソリンのコストを考えると、契約したほうが安く安全にプロパンガスを使えることが分かって導入することにしました。

月々の基本料がかからないカセットコンロが一番安いかもしれませんが、大量のカセットボンベのゴミがでるのもエコじゃないなと思い、オフグリッドから"グリッド"光熱費がかかる生活への一歩を踏み出しました。

生活インフラを外に頼ることで安定した供給と安心感を引き換えに、月々の固定費は増加します。反対に、オフグリッドで外に頼らず自給できれば固定費は下がります。でも、オフグリッドシステムを導入するために、たえとばソーラーパネルやバッテリー等の機器、またその他色々と初期投資に多くの費用がかかります。

うちもなるべくオフグリッドを目指してやっていきたいと思ってますが、最初から完全オフグリッドかつ快適な生活を送るのは資金的にも厳しいので、サバイバルからホドホドの快適な生活を送るのに必要だと感じたインフラ(いまのところ電気とガス)は通すことにしました。

ゆくゆくはバイオガスを導入したり、ソーラーパネルを屋根にとりつけて、生活に必要な小さな電力はオフグリッドでまかない、大きな電力を使うたとえば工具類などは中部電力にお世話になろうと思ってます。

友人を招いて初のホームパーティ🏡

なるべくムダを省いて、自給するオフグリッドなシステムと社会インフラの双方を活かしながら、頼りすぎず無理して自立しすぎない「ハイブリッドな暮らし」がわたしたちにとっての心地よい暮らしかなと思ってる次第です。

完全オフグリッドかはたまた便利さを追求したオール電化なのかと白黒つけるのではなく、自分たちの暮らしかたを一つひとつ選びとってホドホドの快適さと、必要な部分は社会インフラに頼り、自分たちにできる範囲で無理なく自給する暮らしが心地いいなと思います。

一見、トラックの荷台に暮らしてみたり、捨てられた家を買ってオフグリッドでサバイバル生活を送るストイックな変人家族に見られがちですが、実はナマケモノで文明も大好きです(笑)

ただ単に快適すぎる家は生活してておもしろくないし、感謝の心を忘れてしまうのであえて捨てられた家を買って、生活インフラゼロからどうやって自分たちらしい暮らし方をつくっていけるか模索していきます。


荷台家族の生きる実験はつづく🏡👪