記事一覧
読んだ本「永遠の吉本隆明」
「永遠の吉本隆明」橋爪大三郎 洋泉社
吉本隆明入門、解説本。吉本さんの著作や思考の変遷をかいつまんで追っている。100分de名著の「共同幻想論」「日本左翼史」を読んでいたのもあって、おさらいするように読めた。著者の学問的探求の中での吉本さんに対する立ち位置も語られていて、その語りも面白かった。全共闘運動はいつも気になる存在・・(って話して共感してくれる同世代(1980年代生まれ)ってあんまりいな
読書ノート 「はい、泳げません」高橋秀実 新潮社
「はい、泳げません」高橋秀実 新潮社
全く泳げなかった「僕」は、スイミングスクールに通う。僕にとって、プールは、恐怖の場所、よそよそしい場所。スクールに通ううちに、陸上で歩いて、走って、暮らすように水の中にいられる、水のように、魚のようになっていく。その過程にいたのはコーチ。しかし、コーチが話すことは全く意味不明。
こんなコーチいたら楽しいなぁ。
「水をかこうとしないでください。」
「死体と同じで
読んだ本 「切手帖とピンセット」
「切手帖とピンセット 加藤郁美 国書刊行会
切手コレクションと図書館 ライブラリアンは植物蒐集家
世界各国の切手を紹介した、雑貨屋さんにおいてありそうなかわいい本。
そういえば、わたし、子どもの頃の趣味は、「切手集め」だったことがあったんだった・・切手帖、まだ実家にあるかなぁ。切手をつかむピンセットももっていた。
記念切手の発売日が書かれた紙を郵便局でもらって、記念切手が出る日に郵便局に切手
読んだ本 リンさんの小さな子
図書館の棚を見てて、あっこの本!と、思って、取り出して読んだ。
「リンさんの小さな子」(著者 フィリップ・グローデル 訳 高橋啓 出版社みすず書房)
既読の本で、いい本だったなという印象をもっていたが、まるで初めて読むような感じで、ほんとに読んだ本だったっけ?と、自分の記憶は自分で捏造したのではないかと思った。
主人公は1人の老人。「リンさん」という名前のようだ。冷たい風の中で船に乗るリンさ
読書ノート「男の編み物 橋本治の手トリ足トリ」
橋本治「男の編み物 橋本治の手トリ足トリ」
「わからないという方法」で、紹介されてる本。簡単にわかるものを書いてたまるかとばかりに、超分かりにくいというか、まわりくどい編みものの編み方の本(笑)橋本治が編んだセーターを着て、モデルで登場してるのが超若い糸井重里や野坂昭如!
編みもののやり方を覚える時、簡単に手っ取り早く覚えたいと人は思う。
普通の編みものの本なら、どの人が着るにもみんな同じ編
読書ノート:現代思想入門
読んだ本「現代思想入門」 千葉雅也 講談社現代新書
めちゃくちゃいい本だった。
こういう本を新書で出すという心意気が素晴らしい。
こうした小難しそうな本を読むことは、知的教養オタクっぽい、頭でっかちで、なんかカッコつけてるよねなんて見えるのかもしれないが、
これは、知的教養オタク同士が身内で話して、わからない人を排除する本ではない。
著者は、読む人の日常、読む人の人生にリンクしていくもの
読書ノート:ハンナ・アーレント
読みました。「ハンナ・アーレント」 矢野久美子 中公新書
度々、本で見かけるハンナ・アーレントという人がより立体的になった。ハイデガー、エリック・ホッファー、アドルノ、ホルクハイマーという人の名前も出てきて、あーこの人たちをどの本で見たんだっけ・・。エリックホッファーの波止場日記くらいしか思い出せない。
偶然、100分de名著がハイデガーなので、こんな偶然性が重なると一気に関心が湧き、理解が進む
読書記録:入門 組織開発
「入門 組織開発」中村和彦 光文社新書
「学習する組織」の本を探して図書館の336の棚を見ていて、肝心の学習する組織はなかったんだけど、こっちの本を借りてきた。
あら、この著者の中村和彦さんと、この本って、もしかして、この前ファシリテーションについてのオススメの本について話し合っていたときにリストに入っていた本だったーーーと気づいた。で、読んでいたら、南山大学のこともたくさん出てくるではないか。こ
読書記録:才能を開く 編集工学 才能の見方を変える10の方法
「才能を開く 編集工学 才能の見方を変える10の方法」 / 安藤昭子 / ディスカヴァー・トゥエンティワン
イシス編集学校を運営する編集工学研究所のことを書いた本で、イシス編集学校ではこんなことやるんだろうな〜と思った。編集のお稽古も掲載されていた。
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本書で扱う編集力とは・・
世界のあらゆるところにある 新たなものの見方、そこにある方法を発見すること。一人一人の中に引き出される力。
素材のウチ
読書ノート:パンデミック下の書店と教室
読みました。(本の感想書くの久しぶり・・)
「パンデミック下の書店と教室」小笠原博毅×福島聡 新泉社
ー民主主義のしんどさを受け止める余白としての場所・・図書館や書店ー
「書店」は社会にとってどんな存在かという本なのだが、
「図書館」にも置き換えられると思ってずっと読んでいた。
(でも、著者は「図書館」についてはそんなに意識はないかなとか、
電子書籍も嫌いっぽくて、本は紙だろ!って感じかなぁ。)
読書記録 はじめてのスピノザ
「はじめてのスピノザ」國分功一郎 講談社現代新書
「中動態の考古学」の要素が詰まっていて、中動態読めなくても
こちらを読むのもいいと思った。
新書でスピノザを解説する本をどうして書いたのかが最後に書いてあった。
「哲学が研究の場に閉じ込められるようなことは断じてあってはなりません。哲学を専門家が独占するようなことも断じてあってはなりません。哲学は万人のためのものです。スピノザは世の中の人がもっと