#60 #いいねした人に一言

 高校の時、これを友達がみんなやっていた。誰かがこれをポンっと始めると、瞬く間に広がって色々な人がやりだす。俺はそれを側から見てるだけの人間だった。俺がいいねを押した場合、相手にわざわざ文章を考えてもらう手間をかけさせるのが嫌だった。特になんの特徴もない俺の印象なんて誰にも残ってない。「こいつには言いたいことがこんなにあるぜ」なんてモチベでリプを考えてもらう自信なんかもちろんない。クラスの担任に名前を覚えてもらえてるなんて思ったことないくらいには自分の存在をみんなに認識してもらってない自信がある。その事実が数字として出るのが怖かった。数字が出てしまったらもう隠すことなんかできない。隠さなきゃ生きていけないのよ。あと、単純にツイートをして反応が皆無な未来しか想像できない。

 そして高3の春頃、俺は「#いいねした人に別に何もしない」とだけツイートした。

p.s.俺の性根は高3の春から何も変わってない。

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