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アフターコロナに求められるライター像

昨晩はライター先生とオンラインサシ飲み。  

最近の自粛クサクサを聞いてもらいながら、「アフターコロナに生き残るライターとは」という話になりました。小説風に描いたので、興味がある人はお付き合いください。

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「まあ、今あなたが独立するのは、心もとないわよね。実際稼いでないし、営業もして自分で仕事取っていかないといけない。けどそれ仕事やめて1日8時間ライティングできる?なかなかの拷問よね...」

そういってパソコン画面上で、お酒を飲む先生を前に、私は暗い表情をするしかなかった。コロナ自粛になってはや3週間。そろそろ周りも自粛に慣れてきたとか、疲れてきたとか、そんな頃だ。
その頃にはすっかり、オンライン飲み会が定着し、今晩も日本酒と漬物を用意して、パソコンの前に座った。

「ライティングできたとしても、営業ですよね。実際ランサーズやクラウドワークスで、月3万も稼げてないので」

私は副業ライターになって、はや1年。本業も傾いてきたし、そろそろライティングをメインに仕事を、あわよくばフリーランスに、と考え始めたのだ。
その目論見は、ここで消えようとしている。

「例えば月160時間ライティングに当てるとして、文字単価1円で請け負ってるなら、だいたい稼げて16万くらい。こう計算するの。」

「(専業でやってもそんなもんかあ)」

「その代わり文字単価2円だったら、32万よね。それだけ取れそう?」

「うーーん、きびしそ」

なかなか夢が現実にならない。
正直、クラウドソーシングでのライター業が頭打ちしかけていた。何が悪いのだろう。本業と違って、時間が取れないからなのか、スキルの問題か...。

「宣言が延長されると、おそらく就職できなかった若い子、この事態に危機感を覚えたエリートさん、副業を始めたい人なんかがドット入ってきて、それこそクラウドソーソングの受注をかけて、血みどろの戦いが始まると思うのよね。
先に副業で始めてたなら、そこを一歩抜けないと、今後はライターとして生き残るのはちょっと難しいかな」

副業といえど、現状はやさしくないようだった。自分の憧れの「モノ書き」がまた手を離れようとしている。

「は、はあ。一歩抜きん出るって、単純に記事数を増やして経験値あげることなんですかね」

いまいち容量が掴めない私は、素直に質問した。

「というより、社会に対して何ができるかじゃない」

「何が?医療ライターとか不動産ライターとか、ジャンル縛りですか?」

医療経験者だが、専門性を名乗れるほどではないのは、自分が知っている。ライターと掛け合わせできるスキルが少ないのは、劣等感があった。

「それはオススメしない。専門ライターって、専門サイトで寄稿記事書きたいのなら目指していいけど、そうでないなら専門なんて難しいし、今の時代どう動くからわからないじゃない。自分の幅を狭めるのはリスクだと思うんだよな〜。
例えばさ、一年前『旅行が好きだから、旅行ライターになります』って勉強してた子って、今どうなってると思う?」

「今は...あ!自粛で旅行なんてできないですね」

「そう、今後が読めないから、ジャンル縛りはオススメしない。むしろライターなら、どんな内容でも読ませる記事をかける方がいい」

先生らしい、バッサリとした答えだ。それもそうだ、と思いつつも、意外な答えに、私は身を乗り出すように聞いた。

「じゃあ今後のライターのスキルで、SEOとかできたら強いですかね」

「SEOもグーグルありきだから、どこまで続くのかな。今は盛り上がってるけどね」

なかなか正解が掴めない。なぜ?世の中には専門ライターもSEOライターも、引く手数多なのに、先生の中では何が違うのだろう。

「もっと生きる上で根底に必要なものというか、そうゆうもの。
医療ライターしてます、っていうんなら、クリニックのHPをうまく回すのが得意です、の方が強いと思うの」

私は少し混乱した頭を、曲げて話をつかもうとした。

「ジャンル縛りじゃなく、ターゲット縛りなんですね」

「そんな感じ。サロン経営者の発信全般任せてください、とか」

「なるほど」

確かに、先生に同じようなことを言われてきたな〜。と思いつつ、具体例をもらうと、一気に解像度が高くなる。

「あとは、自分の柱かな。ライター×講師、×マーケ、×写真でもいい。それがあると強い。その手段を使って、自分はどう社会貢献したいかが大切」

「例えば、スモールビジネスの方の想いを広げる...とか」

「そうそう。あとはライターのモットーとして、正しい情報を広げるでもいいし、本にして発信を後押しするでもいいから、ブレない自分を持つことは必要よ」

「なるほど」

なんだか、ライターの話じゃなくて、経営者の話みたいだ。
今までライターの私自身がわかりやすい看板「〇〇ライター」や「SEO得意です」を使おうとしてきたけど、もっと周りに何ができるか伝わりやすい言葉にした方がいいようだ。

「だから、『世間に対して何をしたいか、だから誰をターゲットにしてライターとしてのツールを生かすか』だと思うのよね」

「勉強になりました〜」

「クラウドソーシングなんかで、ちまちま稼ぐより、今はメディア運営や記名記事で実績を作る方が先。頑張りなさい」

クラウドソーシングでの経験値は、決して悪くはない。
ちゃんと稼げるし、それはそれで勉強になる。ただ、自分のスキルを誰に使いたいかを明確にしないと、世の中に淘汰される。先生はそう言いたかったのだ。

「はーい!」

私は明るい声色で返事した。目標さえ見つかれば、あとは行動するのみだ。
一歩、また一歩、自分の夢が近づいていく。

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さてあと2.3年したら、私たちはどんな未来を生きてるでしょう。
この予言を見返す日が来ることを願って。

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