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機械男のおもひで番外編!   69号内田さんの取説

唯一苗字で呼ばれてる人。


特に深い理由はないけど
「内田さん」がしっくりくる。

内田さんが内田さんであること。
それが最も尊いこと。


最初に出会った時はキャラ濃いな。
あんまり関わらんとこ!

って思った。

知らないものはこわいから
関わらないに越した事はない。
日本人の精神が働いてしまった。


しかしまぁいざ喋ってみると
クールな見た目からは想像がつかない
ニヤけ面で延々と下ネタを言っている。

なんだ、仲良くなれそう。


謎の安心感とともに
徐々に打ち解けていった。


彼は元々ベースの化け物と同じバンド。
特徴的な赤い髪でなかなか目立っていた。

メタルっぽいバンドに一人
ビジュアル系っぽい人が混ざってる感じ。

その当時から変態キャラで

あんなにニヤニヤしながら下ネタ言ったら
法の裁きを受けることもありそうだな

と思っていた。


僕の予想とは裏腹に
彼が逮捕される事はなく
現在にまでいたっている。


なんとなくもうスケベが
許される雰囲気ってやつだろうか。

周りの人間もさほど気にしていない。
むしろニヤニヤしてないと
元気ないのかと思ってしまう。


内田さんの下ネタは
合法的な下ネタに昇華されたのだ。

エロというよりはスケベ。
卑猥というよりは滑稽。

そんな言葉がしっくりくる人だ。


スケベ面だけ話すと
すごくロクでもない感じだが

普段の内田さんはすごく紳士だ。


ライブ終演後

僕と帰る方向が一緒なので
よく車に乗っけてくれるし

ベロ酔いの状態で帰る時は
いつも優しい言葉をかけてくれる。

最近では帰りの足がない人を
最寄りまでお届けしたりしている。

このエピソードだけだと
なんか足がわりみたいですごく嫌だけど
とにかく優しいのである。



内田さんは多趣味だ。


ミニ四駆
ラブライブ
スターウォーズ

など音楽以外にも忙しい。

趣味の合う人を見つけると
ニヤニヤしながら近づいていく。

ひょんなことから内田さんと
仲良くなれるきっかけは多いのだ。


内田さんと僕は共通の趣味がほとんどない。

しかしある日
僕の従兄弟と内田さんが友達ということを知る。

一緒にラブライブの聖地を巡ったらしい。


世間狭いなぁと思ったのと同時に
ラブライブってなにかしらと思った。


そんな多趣味な内田さんなので
バンドでやりたいことも多い。

車を爆発させたい
メカニックミュージカルをやりたい
遊園地で撮影をしたい

など数えるとキリがない。


予算や時間の関係で
出来ないことの方が多いのだが
こういう発想は
いつまでも大切にしたいと思う。


なぜなら内田さんは
機械男創設者だからだ。


内田さんに声をかけられなければ
今のメンバーと出会ってなかった。

そもそもバンドをやっていたかすら怪しい。

うれしい話だが、内田さんの構想では
最初からボーカルは僕で決まっていたらしい。

エンターテイメントなバンドにするなら
こいつしかいないと思ってくれてたそうな


機械男は内田さんの多方面への好奇心や
やりたいことをやるという行動力が
生み出したバンドと言っても過言ではない。


だからこそ

車を爆発させたり
ミュージカルやったり
遊園地で撮影したりと

少しずつ実現させていくつもりだ。
いつになるかはわからないけど。



ある日のライブ帰り。
いつものように内田さんとニ人の車内。

俺、時々怖くなるんだよね
機械男が無くなっちゃったら
何にも無くなっちゃう気がして


内田さんが不意にそんなことを言った。


あんなに多趣味なのに??
って一瞬思ったがそれはそれとして

すごくほっこりした気持ちになった。


僕も同じような気持ちだったし
内田さんにとっても機械男は
生活の大部分を占めているのだ。


内田さんのライフワークを
奪わないように頑張らなければ。

そんなことを思った。


冒頭でも話したが

内田さんが内田さんらしくいれること
これが何より尊い

と言っていたが

それは機械男が機械男らしくあることに
とても似ているのだ


バンドで何をやっても怒られない雰囲気は
内田さんがセクハラで捕まらないのと似てる

子どもが親に似るように
機械男は内田さんに似てるのかもしれない


内田さんが機械男を覗く時
機械男もまた内田さんを見ているのだ。


今こうしているときにも
内田さんはニヤニヤしながら
次の計画をひっそりと立てている。

そうして機械男は動き出すのだ。


内田さんの取説 完。

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