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機械男のおもひで第二部   ①コロナッチョの猛威編

新型コロナッチョ。

2020年4月


「緊急事態宣言発令であります」


お世辞にも滑舌が良いとは言えない
彼の一言で我々の生活は一変した。

先の見えない不安とか
生活様式が変わるストレスとか
ずっと家にいる孤独とか
会いたい人に会えない苦しみとか


人生で一番憂鬱な春だったと思う。

しかし、分からないものは怖い。
誰もが慎重にならざるを得なかった。


かくいう機械男は
別の理由でそもそも活動を縮小していた。

これに関しては
スーパーサポートドラム
クレイジー筋肉の記事を参照してほしい。

追い打ちをかけるように
悪いことは重なるもので。

バンド活動を考えるような余地はなく
ただひたすら自分たちの生活を守る。
そんな日々を送っていたと思う。


バンドメンバーと直接顔を合わせる。
そんな機会が訪れるはずもなく
メンバー間の会話はSNSで行われるだけだった。

このまま何もかも変わってしまったら
機械男なんて無かったことになってしまうのか。

漠然とした不安の中で
そんなことも考えたりした。


世の中的には急速に
オンライン〇〇が流行り始めていた。

流行り始めたと言うよりは
そうせざるを得なかったが正しい。

個人的にもオンライン飲み会は
それなりに楽しませてもらったし
悪いことばかりではないなと思った。


週1ペースくらいで
メカニックミーティングも開催された。
もちろんオンラインだが。

とにもかくにも集まれないので
定期的に話す機会を設けたのである。

直接会うことは叶わないけど
メンバーと話してる時は安心する。

その頃ゴリゴリの実家暮らしだった僕。
話す相手は母親か猫しかいない。

外に向けて話す相手がいるというのは
ほんとに素晴らしいことだなと思った。


メカニックミーティングにて
とりあえず今できることをしよう!
ということになり
動画とか撮って発信していこう!
という流れになった。


オンライン飲み会の様子を撮ってみたり
メンバー間で酒のつまみを披露したりと

まぁできることはやろうと言った感じだ。

その中でも1番謎だったのが
僕の実家の猫をミュージックビデオにする

「猫MV」

なるものが発表された。

「魑魅魍魎」という曲に合わせて
猫が動き回るだけ。

動画はこちらから↓

だいぶ謎ではあったけど
これがその時できる精一杯だった。

あとこの動画には
海外からのコメントが入っている。

猫って国境を越えるんだなと思った。


こんな風にして僕らは
今できることをやっていくスタンスで
なんとか活動を維持し続けた。

正解はなかっただろうし
どんな形であれ機械男が
存在している事実が嬉しかった。



絶対に負けない


何に負けないのかはわからない。

それでも一歩ずつ進んでいく。


バンドマンはその頃かなり
冷ややかな目を向けられただろう。

実際ギターを持って歩くのが
怖い時期もあったし
心ない言葉を浴びせられたりもした。

それでも音楽を続けるのは
音楽が素晴らしいものと知っているからだ。

もしくはただの意地なのかもしれないが。

諦めてしまいそうな自分とか
世の中の流れとか
とにかく負けたくなかった


ノーマスクで
満員のライブハウスで
みんなが大笑いできる日まで

コミックバンド機械男は
少しずつ進んでいく。

と思う。続く。


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