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参観日にみんなと同じことをしなかった子

図書館でふと目について、初めて読んだこの雑誌。

「育てにくい子、関わり方がわからない子」という特集の中で、あるお母さんからの質問が目にとまりました。

園で周りの子が次の行動に移っても、うちの子は興味のあることから離れられずいつも間に合いません。(4歳の男の子ママ)


これは、私が幼稚園の時のエピソードです。全然覚えてないけど何回も母から聞いたことがあるので、もはや自分が覚えていると錯覚しているようなこの話題。

参観日のある日。その日は、午前中の遊びの時間からお弁当を食べるところまでを見てもらうものでした。

まずはそれぞれが、自分のクレヨンとスケッチブックを出してお絵かき。もちろん何を描いたかなんて覚えていません。たぶん何かテーマがあって、それについて描いていたんでしょうね。

そして当然ながら、ある程度時間が経過すると、先生というのは次の遊びを提案してくれるわけです。

そこでプチ事件が起こります。

あろうことかわたしは、先生の提案を拒否して「まだお絵描きがしたいの!次の遊び、せん!」と主張。

いやー。わたしの記憶では、外ではかなり大人しくて恥ずかしがり屋で、そういう目立つことはしない子だった(少なくとも小一までは)はずなのですが、なぜかこんなことを言い出したようです。

そこで、先生の神対応。

そうよね。まだお絵描きしたいんよね。いいよ!(笑顔)

なんと。参観日とか関係ない。保護者が見ていようが関係ない。わたしにそのままお絵描きをさせてくれた(らしい)のです。

みんなが次の遊びをしている間も、黙々とお絵描きのわたし。

そして、お昼ごはん。

4人一組ぐらいで席に座って、自分の席でお弁当を食べます。親も後ろでそれを見守る。

・・・全然食べない。(らしい)

キョロキョロキョロキョロ・・・。人の進捗状況ばっかり気にして、自分のお弁当を全然食べなかったそうです。これはなんかちょっと記憶にあるんですよね。だってなんか食べてるところを全然知らない大人たちが後ろで立って見てるのって怖くないですか?そのソワソワ感がわたしのこの変な行動につながったんだと思います。

まーでも。お絵描きといい、お弁当といい、親だったらちょっとイライラしてしまいそう。


ちなみに、かぞくのじかんに寄せられたお母さんの質問への答えは、

そもそもなんでみんなにあわせなきゃいけないんでしょうか。まだ4歳なら好きなことをずっとやってていいですよ。

と言い切っていました。さらに、

だいたい次の行動が好きじゃないから切り替えられないので、無理やり行動を替えさせたら、切り替え=イヤなこととインプットされてその後さらに切り替えにくくなります。ポイントは、その子に行動の切り替え=楽しいと思わせること。子供の行動を変えさせるのではなく、要求する行動の内容を変えましょう。

集団行動で同じようにできない子を「できるようにしなければ」じゃなくて、大人側が変わること。

それをやってくれていた当時の幼稚園の先生。ありがとうございます。今でもフルネームで覚えているくらい、いい思い出しかない。


今週の「ひろしまほんと」


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(LITTLEアイランズは皆様からのご好意で寄せられたストーリーで成り立っています。撮影費用は一切発生しません。)

それでは、また!


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