昨日2回目

昨日2回目の『花束みたいな恋をした』を鑑賞

あらかじめ注目ポイントを絞って見に行った。

➀最初から2人はすれ違っていたのではないか

②映画においてどのような演出がほどこされてるか

➀2人はたしかに最初からすれ違っていた。いや、共通点が多い2人だからこそ、相違点がくっきりと出ていた。そこを見事に演じていたのが、菅田将暉。麦くんは最初からそんなにカルチャーへの熱量が絹ほど高くないことが随所に感じられた。また、具体的な場面は忘れたが、2人の金感覚の違いも見えた。それもそのはず、絹ちゃんのご両親は電通勤め(ほぼ確実でしょう)それに対して、麦くんは長岡からの少ない仕送りとバイトで自分で生活をしている。東京育ち、田舎育ち、両者の違いが出るのは必然的な環境である。

②演出は素晴らしいの一言につきる。これは坂元さんと土井監督の共同作業が見事だ。雨の次の日のシーンでは空気が綺麗であることをしっかり演出し、道路の湿り気具合もリアル。こういう所を怠たらず、現実を忠実に描く点がこの映画の見所だろう。他に着目すべき点を挙げるとすれば、オダギリジョーとのラーメンを食べたシーンを描かないのは罪深い。あえて描かない演出を選択したのは策士である。靴から生まれるすれ違いは丁寧に描くのに、浮気の可能性という恋人同士にとってのすれ違いの権化は描かない。描く演出と描かない演出がAwesome。余白の重要性を再認識。

言い換えるなら、わかりやすい部分とわかりにくい部分。

この使い分けが丁寧な映画が名作であり、何度みても見応えがある映画なのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?