月経カップを使い始めたらそれなりに人生が変わった話
「月経カップ」なるものを2020年3月からかれこれ1年使っています。
月経カップとは、シリコンの10㎝くらいのカップで、下に2㎝ほどの持ち手がついており、子宮の手前にいれることで膣の入り口を密閉状態にし、経血が出てくることを防ぐというもの。
最近じわじわ話題になってきてはいる気がしますが、まだまだ使っている人を見ない…でもこれは大げさかもしれないけど革命的な発明だと個人的に思います(笑)
もっと早く使い始めてたらよかった、とつくづく思うので、これはシェアハピしようと思い記事にしました。
1.なんで使い始めたの?
そもそもこの月経カップを試してみようと思ったきっかけについて。
私はもうとにかく生理がめんどくさくて、「なんとかもう少しこの毎月訪れる苦痛を楽にできないものか」と、タンポンや布ナプキンなど色々と模索した結果たどり着いたのが、この月経カップでした。
私の場合、生理が来る数日前からとても眠くなり、なぜか途方もなく悲しい気持ちになり、生理が来るとおなかと腰が痛くなり、引き続き悲しい気持ちと付き合いながら合計一週間ほどを過ごします。(これらは実は、低用量ピルを飲み始めてほとんど無くなったのですが、それはまた別記事で。)
そしてそんな体調の変化に加えて、服やベッドが汚れたり、ナプキンに負けて皮膚がかぶれたり、さらにナプキンのごみが多かったり匂ったりと。
もう本当に、色々と、地味だけど、メチャクチャ生理周りはめんどくさい。
学生の間は融通も利いたけど、仕事で「生理で一週間不機嫌です」みたいなことはできれば避けたい、少しでもなんとかできないものか、
と思ってネットでポチっと月経カップを買いました。
2.月経カップの使い方
色々と説明するより、この5分間の動画を見てもらった方が早いのでリンクを載せます。めっちゃわかりやすいし日本語字幕もある!
使い方を超ざっくり要約すると以下の通り。
①シリコンカップを湯煎で消毒
②カップを折りたたんで奥まで挿入
③ちゃんと密閉状態になっているかを指で確認(←ここ大事)
④取り出したいときは、指で押して空気を少し入れることでカップを緩めて、取り出す
私が使っているものは最長12時間まで使えるらしいので、朝入れて、夜お風呂で取り出す、という感じです。
ちなみに私はこの動画を配信しているOrganicupの商品を使ってます。カップ自体は2000円くらいで、比較的手ごろな価格帯です。
色んなカップの種類は、英語記事ですがこちらに結構色々と載っています。
ちょっと数は少ないけど、日本語のだとこれもありました!価格帯は1000円~4000円くらいみたいです。
やっぱり自分の体に入れるものなので、私は原料の安全性とサイズ感と値段とを色々と比べて買いました。
3.月経カップのいいところ
月経カップのなにがいいって、以下5点。
①とにかく入れてる間は血が出ない!
なによりこれですね。しかもその持続時間はほぼ一日中。
カップをちゃんと装着すると、膣の中が密閉状態になるので経血は出てきません。 これを使い始めてから気が付いたけど、トイレに行くたびにナプキンについた血を毎回見るということが血が嫌いな自分にとってはそれなりにストレスだったことに気が付きました。
朝起きたときと、夜お風呂に入るときにしか血を見なくて済むというのはうれしいです。あと、あの血が出るときに感じるドロっていう感じもないので、本当に快適。
②ナプキンのごみが出ない
毎回の生理で一日3、4枚の昼用ナプキンと、夜用のナプキンを1枚、3、4日間くらい使うと考えると、おおよそ15~20枚くらいのナプキンを毎月使っていました。
そのゴミの量は全部まとめるとスーパーのビニール袋一杯くらいで、とにかく多いし、置いておくとにおうし、当然ごみは増えるし。カップを使い始めて、このゴミがなくなって本当によかったです。
カップを付けているときは念のためおりものライナーをしてるけど、ゴミの量はたぶん目分量でも前の10分の1くらいになりました。あと、今は布ナプキンも併用しているのでとにかくエコです。
③実はめちゃくちゃ節約になる
ちなみにですが、女性が平均して一生涯に経験する生理の回数は、450回から500回くらいだそうです。※
これって、毎回だいたい5日間だとして、そして一日だいたい5個のタンポンとかナプキンの生理用品を使うとすると、
500×5×5=12500個
一生で使う生理用品の数はざっくり見ても1万個くらいだと思うと、途方もない量の生理用品を使っています。
そしてさらにざっくり使う金額を計算すると、ナプキン20枚入りがだいたい300円だとして、
12500÷20×300=187,500円…!!!!
もちろん金額は前後するけど、使い捨ての生理用品を一生買い続けるお金で海外旅行いけるわ笑
※参照:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_loxonin-s/understand/periods/
④寝ている間に漏れない
生理中の最大の恐怖、朝起きたときのベッドの染み。もう何度シーツを汚したことか。
ずれる心配もかぶれる心配もないカップで本当に夜が安心です。これは生理中の睡眠の質にも影響して、日中の機嫌にも影響してきます。
⑤自分の体調が目に見えてわかる
カップを取り出すと、自分の経血の量がカップの中で目に見えてわかるので、実際どれくらいの血が流れだしているのか把握できます。
ナプキンに吸収された経血だけを見ると、貧血でいつ倒れてもおかしくないような大量の血が毎月失われているような気になっていたのですが、実際そんなに大量に血が流れてるわけじゃないということを目視できるようになりました。
一回の生理で排出される経血の量は人によって多様ですが、自分の量を知ることができたのはよかったです。とくに、低用量ピルを服用し始めてどれだけ量が減ったかを目視で確認できていたのも利点でした。
--------------------------------------------------------------------------------------
以上、月経カップは総じて私個人的には自分にすごく合った生理の対処法だったので、いいところはたくさん出てきます。
でもそれだけだと説得力がないので、個人的に買う前に聞いておきたかったデメリットも書いておきます。
4.月経カップ、買う前に聞いておきたかったこと
実際に使ってみると、最初はなかなか上に載せた動画の通りには行きませんでした。使う前に誰かから聞いときたかった…!!みたいなポイントをいくつか載せておきます。
①ちゃんと奥まで入れるのが怖い
とにかく最初は、ちゃんと奥まで入れるのが怖いし痛い。慣れるしかないのですが、しっかりカップを折り畳まないと、普通に痛いです。
そして想像以上にちゃんと奥まで差し込まないと密閉状態にならないので、押し込むのも結構怖かった。私は5回目くらいから慣れてきました。
今ではだいたい30秒くらいで違和感なく入れられるようになりました。慣れれば何の問題もないけど、最初は結構こわいよ、って誰かに教えてもらいたかった。笑
②密閉状態かどうかが最初はわからない
ちゃんと入った!と思っても、空気が入る余地があると漏れてしまうので密閉状態になったかどうかを引っ張ったり、指と押したりしながら確認する必要があります。
ちょっと引っ張って動かなかったり、指で押して簡単にへっこまなければ大丈夫なはず。爪をちゃんと切っておかないと確認するときにあたって痛かったりします。
自分にとっての「正解の状態」を覚えるまでは、結構試行錯誤が必要です。
③手は汚れる
取り出すときにやっぱりちょっとは手に血が付いたりするので、外に行くときにはウェットティッシュ必須です。
そしてもう一度カップを入れなおす時に、家だと洗面台とかで洗えるのですが、外のトイレで血の付いたカップを洗うわけにもいかないので、アルコールの入っていないウェットティッシュでカップ自体も拭く必要があります。ペットボトルの水で流すのもありなのかもしれません。
だいたいの場合日中は取り出す必要もないので、タンポンみたいに外でも出すこととかはあまりないのですが、外出した時の状況とか想像できてなかったので、使い始める前に聞いておきたかった。笑
5.こんな人におすすめ
①とにかく生理をラクに乗り越えたい人
これまで書いてきたことからわかる通り、漏れを気にせず、ごみを減らして、取り換える回数を減らして、とにかく生理をラクに済ませたい人にはこの月経カップはお勧めです。
②動き回ることが多い人
運動好きの人とか、日々動き回ることが多い人にもお勧め。水泳とかも余裕でできちゃいます。
あとは、普通に日中色々アクティブでトイレになかなか好きなタイミングで行きづらい人とかもこの月経カップは便利だと思います。
③タンポンを使ったことがある人
これはちょっと書くか迷ったのですが、タンポンを一度でも使ったことのある人の方が月経カップを使いやすいかもしれません。
やっぱり自分で膣に何かを入れるということは結構最初の心理的ハードルが高いので、より生理用品の中でも一般的なタンポンを使ったことがあると、月経カップに慣れるのも早いと思います。
6.こんな人は使いづらいかも
①自分の体に何かを入れることに抵抗のある人
上に書いたことの裏返しになっちゃうけど、自分の体に何かを入れるということに抵抗のある人には結構高いハードルかもしれません。
考えてみたらそりゃそーだという感じですが、「痛いし怖いし、自分で何かあそこに入れるなんて絶対無理!」って人は普通にたくさんいると思います。
私も最初月経カップの存在を知った時には、使う想像をしただけでビビりまくりました。なのでその気持ちはめちゃめちゃわかります笑
慣れれば大丈夫!!と言い切ってしまったらそれまでなのですが、試してみてもやっぱり抵抗感があるという人は月経カップを使うのは難しいかも。 自分の身体のことなので、自分が一番よくわかると思うし、無理はしないのが一番だと思います。
最近は経血をたくさん吸収してくれる繊維でできたサニタリーショーツとかも売られ始めているので、月経カップ以外にも、一般的な生理用品より使うのが楽で、環境にも優しい商品は色々出ています。ぜひ検索してみてください。
--------------
以上、最近自分の中でホットな月経カップについてつらつらと書きました。 ここまでわざわざ読んでくれた生理にお悩みのそこのあなた、ぜひ一度試してみてくだい。
7.最後に:なんでわざわざ記事にしたの?
最後に、この記事を書こうと思った理由についてちょっとだけ長くなりますが書いておきます。
記事にした率直な理由は、月経カップのすばらしさに感動したのでせっかくならその感動が続くうちにシェアハピしたいと思ったからです。笑
でも、ちょっと話は広がりますが、もう一つの理由に、「もっと生理の話をおおっぴろげにしたいなぁ」と思ったというのもあります。
最近はバービーさんの動画が話題になったりとか、いろいろオープンにはなってきた気もするけど、それでも日本ではまだまだ生理の対象方法に関する情報も、オプションも少ないなぁと思います。
そもそも女子トークの中でも話題に上がることもあまりないから、多くの場合女性一人ひとりが自分で対処方法を探して何とかするという感じな気がする。そして生理の量も頻度も生理前の症状も本当に女性一人ひとりによって全然違うから、同じ生理の話をしていてもその経験は全く違ったりもします。
ましてやそんな話を男性にすることはもっと少なくて、男性側も詳しく聞くこともできず、「なんかわからないけど体調悪そう」で片づけられてしまう。
でもほとんどの女性が何かしらの不快感を感じながら生活しているはずなのに、話題にここまで上がらないのは不思議だなぁと思います。
話題にはあんまり上がらないけど、生理はとても奥が深くてとても多様で、多くの女性にとって日常の大きな「ペインポイント」でもあるはずです。
この生理にまつわる様々な日常のペインポイントがもっと具体的に、気軽に話題に上がれば、この身近な問題を解決するための新しいビジネスも日本からもっと出てくるんじゃないかとも思います。
今話題のフェムテックですが、消費者側になりうる女性自身がどんどん生理自体を話題にして、自分が「どんなことをより楽にしたいか」具体的に発信する女性が増えれば、もっといい商品もたくさん出てくると思います。
色々広げちゃいましたが、ことに月経カップに関して言えば、自分が購入を検討して色々調べていた時に、英語のブログ記事はたくさん見つけられるけど、日本語で月経カップの使い心地や商品紹介をしている記事が本当に少ない。
ないなら自分で書いちゃおう!っていう感じで今回は書きました。
何等かの選択の一助になればうれしいです、ここまで読んでくださってありがとうございました。
というわけで、
生理関連でもう一つの記事「いい加減生理痛がめんどくさいので低用量ピルを飲み始めた話」もぜひ続けて読んでいただけるとなおうれしい!
ありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?