アニメ日記「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

最近観たアニメの記録。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、とにかく美しいアニメだった。
ラノベ原作のものってなんとなく食わず嫌いだったのだけれど、このアニメのサムネイルを見て、映像がきれいそう…と思った期待をはるかに超えて美しいアニメーションだった。
京都アニメーションさんのすごさに感動した。
背景も人物もすべてがきれいなのだけど、特に印象的だったのは瞳の美しさ。
品があって、クオリティの高い背景から浮くことなく輝いている。
感情移入して観ていたから、後半は泣けて泣けて…(一気見)
泣かせようとするストーリーだなあ、なんて思いながらもしっかり泣いた。笑

このお話の中で、ヴァイオレットが就いた仕事で必要だとされる「人が話している言葉の中から、伝えたい本当の心をすくい上げる」という文言が出てきたところは、思わず一時停止して考えてしまった。
人に何かを伝えたいとき、何を伝えたいのか自体を曖昧にしか分からないこともあるし、それが分かっていても、どストレートに言えないことの方がきっと多い。遠慮したり我慢したり、恥ずかしがったり強がったり。
そうしているうちに、伝えたいことは本当に伝えたいことだったのか分からなくなったり、関係ないことまで悩んだり、拗ねたり怒ったり悲しんだり。純粋な気持ちを見失っていく。
それでも伝えたいことがダダ漏れしているときは相手に伝わるのかもしれないけれど、大抵は伝わらない。自分で言葉をズラしてしまえば、自分で伝わらないようにしているとも言える。でも、ストレートに伝えたからって、相手がそれをそのまま受け取ってくれるのかも分からない。
ということは、結局伝えたいことが正確に伝わる確率なんて悲しいほど低い。それでも伝えたいのなら、素直に正直に伝えることがいちばん確率が高いはず。でもできないことが多いのはきっと、相手の気持ちを考えるからでもあって、それは悪いことではないのだろう。

そんなときに、ヴァイオレットのように、第三者として冷静に依頼主の複雑な気持ちを汲み取って、伝えたいことを逃さずに言葉にして手紙に書いてくれる仕事があったら、救われる人はたしかにいるのかもしれない。

劇場版も、楽しみだなあ。




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