仕事に楽しさはないが、面白さがあるって話仕事は楽しいか?

親や上司から聞かれることがある。
聞かれたらその場しのぎで「はい」と言うしかあるまい。

だが、実際のところ、私は仕事に楽しいという感情は抱いていない。
商品知識で欠如している部分があると叩かれ、購入後の事後処理も私たちの担当のためにグチグチ言われる。

お客さんとは常に戦っているようなものだ。
戦争の最中、私たちは果たして楽しいと感じることができるだろうか?
否、戦争屋でなければ、楽しいという感性が触発されるはずはないのだ。

仕事なんて楽しくなくて当然だと私は考える。
しかし、仕事における面白さは感じている。
矛盾しているように聞こえるかもしれないが、元より楽しさと面白さは同列に存在しない。

楽しさはワクワク・ドキドキで構成され、面白さは関心と興味で成り立っている。
クレーム対応に楽しさは付随しないけど、どうやって処理するかというフローを組むのに面白さは付いてくる。

例えば、『幼女戦記』というアニメがある。
戦争が主題のために別に楽しさはない。
だが、主人公の選び取る鼓舞の言葉、反撃の語彙、それらが秀逸で関心を抱かずにはいられない。
面白いのだ。内容がシリアスで楽しさなんて無くても、人の抵抗する姿は面白い。

このように楽しさと面白さは同伴関係にはない。

つまり、私は仕事に楽しさよりも、面白さという尺度を持ち込んでいる訳だ。

因みに、仕事での面白さは頭脳労働だけに留まらない。
肉体労働でも昨日より早く、効率的に熟すにはどうすれば良いのかという問いにひたすら答えることが面白さになる。

人生が楽しい?
人は、単に映画やYoutubeを見て楽しいと感じている人の生涯に興味はない。
紆余曲折があって、波乱万丈があるから厚みが増し、それでいて何かしらに熱中して誰にも到達できない境地に行く。
そんな人生を見るのが面白いのだ。

楽しさなんて要らない。
面白いと思える人生を過ごせば良いのだと、私は考える。

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