給与に文句は言えないシステムの話 

あらかじめ言っておくと、この世界は理不尽である。
自分が努力して手に入れたものを、誰かは才能や親のコネ、金の力で獲得しているのだ。

だが、そんなものは日常茶飯事である。
とある日、職場のロッカーにてこんな話を盗み聞きした。
Sさんは仕事をしなくてずっと椅子に座って休んでいるのに、私はどうしてSさんと同じ給与を貰う羽目になるのか?

そんなものは当たり前である。
僕は心の中で返答した。
だって、仕事内容上、どうやって実力を判断すれば良いか分からないのだから。

僕は今貨物の積み付けという分野で働いているのだが、ひたすら貨物の解体および積み付けを行うだけだから数値化して社員の動向が見られる訳ではないのだ。

営業だったら、どれくらい成約したかとかで評価できる。
でも、ひたすら作業という感じの職場だと、評価が分からないのだ。
それも上層部が見に来ず、その場で完結するような職場では。

椅子でずっと休んでも、真面目に仕事に取り組んでも、同じ給与であることは仕方ないのだ。
蟻の世界でも、働き蟻と休んでいる蟻が居るという。
理不尽でも、それがシステムとして組み上がっている以上は受け入れるしかない。

仮に働き具合に応じた給与が欲しいなら、職場を変えるしかない。
だって、そこには10年働いて係長の人もいる。
上の立場の人は全員が年齢を重ねている。
つまりは年功序列。

それを飲まない限りはその会社では過ごせない。
僕は諦めることに一票を投じたいところである。

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