対称性の破れ1

「ある変換を行なっても物理法則が変わらない」という対称性は、物理学の根幹を成す重要な性質である。しかし、現実の世界では、こうした対称性が存在しないように見える事がある。外部空間の例。
物理法則は、宇宙空間のどの方向を見ても違いがないはずである。しかし、地球の上に立って見回すと、水平方向と鉛直方向には歴然とした違いがあり、どの方向も同じとは言えない。「物理法則がどの方向でも同じ」というのは、地球を含む全宇宙のスケールで見た場合であり、宇宙空間全体を回転させるような変換をしても何も変わらないことを意味する。しかし、地球上で見ると、まるで「物体は鉛直方向に落下する」という物理法則があるように思える。(教科書より)

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