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【となり町観光】 東大阪(大阪)2011.11.03-04追想

二日酔い、というか寝不足の朝、というのはどうも切ない。

明け方まで会社の先輩らと馬鹿騒ぎしたので、朝、隣のおっちゃんと顔を合わすのはバツが悪かった。

明らかに悪い体調にムチ打って本棚をつくる。

重たい汗がにじむ。

今日は鹿児島県で27度を観測したという。

観測史上最も暑い11月なのだそうだ。

本棚が完成したのは17時前。

「どうしよう」と思う。

本来、今日はとなり町観光の日である。

しかしすでに町は日没を迎えようとしている。

そして気を抜くとまぶたが落ちてくる。

今までで最低のスタート。

でも出発。

決めたことはやらねばならねばならぬのだ。

目的地は、東大阪。

特に馴染みがあるわけではない。

町工場のまち、音信不通になった友人がいるはずのまち。

それだけが僕のもっている東大阪の印象だ。

JRと地下鉄を乗り継いで高井田までは30分足らず。

まさにとなり町。

しかし今回は自転車で行くことに。

今の家から東へはほんとんど行ったことがない。

どんな街並みが広がっているんだろう。

自転車をこぎ始めて10分。

体の不調とは裏腹に、気分が高揚してくるのを感じる。

桜の宮を過ぎ、都島区に入ると下町が延々続く。

団地の窓からリコーダーの音が聞こえる。

銭湯の前に集まったカラフルな自転車、野球少年の帰り道。

公園の角の店に座って、下町の雰囲気とたこ焼き10個を味わう。

途中、放出を通り、すぐに目的地、高井田につく。

どこもかしこも町工場。

明日が楽しみだ。

宿は布施。

えべっさんの町ということで景気の良さそうな商店街が広がり、歓楽街と飲み屋が軒を連ねている。

「布施で一軒しかない」という宿に荷物を置いて、その内の一軒の大衆酒場で晩めし。

ポテサラ・串かつの盛り合わせ。

ビール2杯。

さすがに体調が悪く、ちょっと辺りを散歩してすぐに床についた。

21時半頃。


8時、起床。

ここのとこ平日も休日も規則正しい。

久々にテレビを見て、今年の美魔女日本一やNHKの連ドラでは要塞屋の話をやっていることや暗算九段に合格した少女のことを知る。

探偵ナイトスクープの岡部まりさん似の女将さんに見送られ、9時過ぎに宿を出る。

町は予想以上に忙しく働いていた。


昨日は、ひっそりしていた高井田町に金属の切断音、プレス機の蒸気の音、フォークリフトの走る音などが町の声となって響いている。

その声は高井田を離れてもどこまでもついてくる。

これが町工場6000の町。

市役所の隣には、中小メーカー支援、産学官連携の拠点である「クリエイションコア東大阪」が建っている。

東大阪で生まれた人工衛星「まいど1号」を作成した宇宙航空開発機構も入っている。

あ、母校のサテライトもある。

反射度の高く色再現性に優れた鏡やカーボンの加工技術や歯ブラシなど色々展示を見て、出発。

忽然と鹿

工場の空気の悪さとトラックの騒音にそろそろ疲れてきたので、石切を目指す。

石切は、生駒山麓に建立された石切劔箭神社を中心とした古い門前町だ。

ウィキペディア・神社公式HPによると、神武天皇2年に天皇の側近であった物部氏・穂積氏によって創建されたという。

祭祀は、代々木積氏が行っており、先祖の穂積から転じたとしている。

主祭神は二つ。天照の孫饒速日尊(にぎはやひのみこと)と、その子どもである可美真手命(うましまでのみこと) 。


可美真手命は、物部氏の祖らしい。ほう。

とにかくえらく古い社。おかげさまでたくさんの参拝客がいてびっくり。
特に細く急な参道の賑わいには驚いた。

とにかく占い屋が多い。

その占いの聖地で引いたおみくじは大吉。

縁起がいい。

坂の多い街なので、自転車ではとても辛いけど、その分、山の中腹に立つホテルの温泉は格別だった。

露天からは大阪平野が一望できる。

やはり山が近いと落ち着く。

六甲出身としての性か。

ホテルの喫茶室でひと息ついた後、自転車で石切の坂を一気に駆け下る。

帰路、鶴見緑地とTRUCK FURNITUREに立ち寄る。

トラックのカフェはよかった。

ワイン2杯。カレーもうまかった。

そしてこの日記を書いている今に到着したので、これにて今回のとなり町観光はおしまい。

さあ、帰ろ。

追伸 言いたいことが分かるような分からないような看板に出会いました。


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