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工務店経営者はチェルシーを買おう。

靴の王道と言えばイギリス靴。イギリス靴の王道と言えばエドワードグリーン。その中でもビジネス靴の基本と言えばこのチェルシーというモデルです。私は、このチェルシーを地域工務店の経営者に購入いただきたいと考えています。

エドワードグリーン/チェルシー

http://www.edwardgreen.jp/

ビジネスシーンでもスニーカーを履いている人が増え、革靴を履いている人が少なくなっているものの、チェルシーは王道靴として是非お持ち頂きたい逸品です。ひと昔前に流行したサントーニなどのイタリア靴や根強い人気を博すオールデンなどのアメリカ靴、さらにはフランスや日本製の靴などもありますが、私は地域工務店の経営者にこそまずこのチェルシーをご購入頂きたいと考えています。

この靴のお値段は189,200円(税込)。シューツリーまで入れると20万円を超えてしまいます。確かに安くはありません。というか、日頃皆さんが履いておられる靴の何足分にあたるか、というレベルかも知れません。しかし、経営者であれば間違いなく手に入れられる価格帯でもあります。
これならRE〇ALでも良いじゃん』
『もう少し違う形のものが欲しい』
『そんなに高いなら別のにする』

そう思った方もいらっしゃるでしょう。
確かにそうかもしれません。では、この一見何の変哲もなさそうな靴が何故ながく世界のトップビジネスマンたちに愛されているのでしょうか。私はここに地域工務店の多くで適確なブランディング出来ない原因があるように思います。つまり(非常に端的に言えば)、チェルシーを買わない選択は一流とそれ以外の見定めが出来なくなる大きな罠にハマっているようにも思えるのです。本気で見定める事もなく、すぐに安価な代替品で済ませてしまう事は本質的な美しさを見逃し、または華美なものや流行りのものと言った自分の価値観とは違うコンセプトのブランドを身につけてしまっているかも知れません。住宅で言えば、知らないうちに価格や広告宣伝を優先させてしまい、素材・間取り・アフターメンテナンスを考えずにとにかく短期的に売れるように見せる事ばかりを考えてしまっているかも知れません。
ということは、
『これならRE〇ALでも良いじゃん』≒『これならローコストで良いじゃん』
『もう少し違う形のものが欲しい』≒『その家造りの良さが分からない』
『そんなに高いなら別のにする』≒『そんなに高いならハウスメーカーにしよう』

顧客にこんな風に思わせているかも知れない、という事です。

チェルシーはかなりオーソドックスな革靴ではありますが、この靴を得られた時の満足感や履き心地は、購入した方でないと分かりません。実店舗へ行き、エドワードグリーン購入までの接遇を受けると、さらにあなたの気持ちを上げてくれることと思います。同様の体験は旅行や自動車購入などの様々なタイミングで得られる事とは思います。今回あえてチェルシーを選んだのはエドワードグリーンの持つ誠実さや伝統的な製法、また競合品もあるなかで選ばれている、といった事が本来の地域工務店のコンセプトに近いものを感じるからです。

今回の内容は『本物を知る』という事に留まらず、地域工務店経営に置き換えるところまでを考えて頂けると更に良いと思います。
端的には下記のような内容です。
自社の家造りを他のブランドに例えると何でしょうか。
・いまの家造りは王道でしょうか。
・普通なんだけどやっぱり自社が一番だと思ってもらえるでしょうか。
・いまの住宅価格は顧客から見て高い?安い?適正?その理由は?
・自社のコンセプトや歴史を語れるでしょうか。
・やりたい事とターゲット層がマッチしているでしょうか。
・工務店経営者自身のアウターブランディングは出来ていますか?


ところで、本物を知るというのは本来靴だけではなくシャツにもネクタイにも共通している事です。オーダーメイドでなければシャツならLUIGI BORRELLIBARBA、ネクタイならばTIE YOUR TIEなど素材感で本質を追求しているものを身に付けると、地域工務店的ブランドの本質とは何かが見えてくるやも知れません。

【エドワードグリーン】
イギリス靴の聖地であるノーサンプトンにで1890年に創業されたシューメーカーです。流行を超越した英国の気品を保ったスタイルを最高級レベルの素材・技術を持って作り続けています。これまでにエドワード・グリーンの靴は、有名な作家アーネスト・ヘミングウェイ、作曲家のコール・ポーター、そして今でもウェルドレッサーとして着こなしなどに影響を与え続けているウィンザー公爵など、著名人からの寵愛を受けていました。現在も影響力の大きいビジネスマンやラルフ・ローレン、スコット・シューマンといったファッションに携わる人々にも愛用されています。エドワード・グリーンの名声は、品質へのこだわりを創業時から誠実に守り続けられているが所以です。極上のフィット感と普遍的な美しさを両立させた数々の名作ラスト。それを具現化するラスティング技術や選び抜かれた最高級の素材が合わさり、極上の1足が生み出されます。さらにスキンステッチやスワンネックといったディテールは、世界のシューメーカーへ影響を与えております。今日においても最高の1足を作り上げることに妥協をせず、進化と洗練を続けるエドワード・グリーンの靴哲学を感じ取ってください。(Trading Post HPより抜粋)

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