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カラダの痛みと、面白いとか楽しいということ。

この間、「ガッテン!」で、慢性痛やってたんですけども。認知行動療法で慢性痛を改善させる方法を紹介していました。

慢性痛持ってらっしゃる患者さんって、「動いていれば楽なんです」とおっしゃる方が結構いるんですな。これは、痛みに意識が過剰に集中することで、どんどん痛みを感じる回路が太くなっていってしまい、その結果、静かにしていると痛みを感じるハードルが下がってしまい、なんかずっと痛くなる……という。

慢性痛のほとんどがこのメカニズムで出来上がっており、関節の変形など画像診断で見られるものは必ずしも痛みには関係していないことが最近の研究で明らかになってきています。

昨日、慢性痛の患者さんに「私も肩の痛みはありますよ?」と言ったら、先生もあるんですか?! と驚かれました。そりゃ、生きてるので、時々痛みが出たり、故障を起こしたところが運動を少し制限されたりするのはありますよ?と返しました。

この患者さんと私との違いは、痛みへの恐怖の持ち方だろうと思います。動かしていれば痛みが減ってくるのなら、別に怖がるようなものじゃないのを私はよく知っています。怖がるべき痛みというのは、

・動かしていたらどんどん痛くなる、腫れる
・突然痛くなって口もきけないほどで、のたうち回る
・何もしていないのに日がたつにつれ痛みが増し、激痛になっていく

この3つです。こういうのだったら即病院ですね。

そうではないカラダの痛みなら、割とほっといてもいいんですよ。だいたいが慢性痛なのでね。持続的な痛みであっても、日によって波があったり、何かに熱中しているときは感じなかったり、動かしていれば軽減してくるようなものは気にしないでいいのです。

【NHK健康チャンネル】慢性痛への対応 

上記リンク先に慢性痛の簡単なメカニズムが書かれています。慢性痛の主な原因は脳の状態にあるのです。

一回痛みに恐怖を感じると、「また痛くなるのではないか、動けなくなるのではないか」というブレーキが生じ、それによって体を動かさなくなり、動けば軽減する痛みがさらに増してしまいます。そして、痛みがさらにストレスを増やし、もっと痛くなる……という良くない循環をつくりだしてしまうのです。

慢性痛で、全く動けなくなったり、その痛みで命を落とすことはないです。だけど、人生を失くしてしまうことは十分考えられることなのです。痛みに囚われてずっと行動を制限してしまうなら、せっかくの人生の時間を浪費してしまことにつながります。

ですので、慢性痛の治療に鍼灸へ頻繁に通うのはあまり得策ではありません。どちらかというと、気に入った治療家と世間話でもしに、たまに鍼灸院に通い、その上で運動して面白いこととか楽しいことして暮らしたほうがカラダの痛みは解消してきますよ。

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