質問に答えました。
・コロナ後遺症が良化、悪化を繰り返すことについて先生はどうお考えでしょうか?(誰でもそうだと思いますが、一回良化したら二度と悪化したくないので、それを防ぎたいという意味で伺っています)
これは、余邪・伏邪という概念で捉えています。東洋医学の考え方ですね。治り切っておらず、体内に湿熱邪という形で半表半裏に残存しており、これがそのままになることで症状が出たり引っ込んだりするのです。「余邪」は【温疫論】に出てくる概念です。
ですので、基本的にこの余邪・伏邪を瀉法をかけ、追い出してやることで改善を見ます。要するに最初から完全に治ってないんです、これ。だから「後遺症」ではなくて、long covidという呼び方は当たっていますね。
・負荷を増やしていい目安はあるか?
湿熱邪が舌からだいぶ消えたら動きはじめですね。黄苔が中央から喉奥へ後退して来たらそれで動けると思います・
・通常の疲労と後遺症由来の倦怠感の区別の付け方は?
これは、基本ないと思います。舌診で黄苔がガッツリついている、ないしは舌がかなり浮腫んだ状態で動くとおそらく倦怠感が出ます。
・起き抜けの体が重いのはどうしてか?
これは他の方からも質問があったのですが、私自身が朝すっきりと目覚めるなんてことは年に数回なので、重いのが当たり前としか言えないです、すみません。西洋医学的な話なら、副交感神経が優位になっているのが起き抜けなので、活動力は下がっており、体が重く感じるのが普通だと思います。
・むくみの有無はどこを見るのですか
口の幅よりも舌が大きければむくみです。
・黄苔が消えると判断したのはどこ?
中央部分から消えてくれれば大体OKです。喉奥の方は後から消えてきます。
・白苔いっぱいは?
ダメです。熱がないだけで湿気はムンムンです、その舌。
・舌の水分がおおい=体内の質が多い?ですか
です。
・テーピングを止めるタイミングは?
これは人によって違います。基本、舌のむくみが変動しないようになったらとってます。
・テーピング中はなるべく動く?
はい、動きながら使ってもらうと湿気を効率的にとってくれます。
・セルフケアが最も効くタイミングは?
ペットボトル温灸は夜寝る前。爪楊枝針はいつでもいいです。
・息苦しさが舌診でわかる?
わかります。でも、タイプがいくつかありますね
・息苦しさを軽くするツボはありますか?
タイプがいくつかあるので答えるのは難しいです
・指先のだるさに対応するツボは?
経穴というのは症状と1:1になるものではありません。四診をして判断するしかないのです。ですので、お答えできません。
・視聴覚を使ってのクラッシュを防止するにはどうしたらいいか?内関、神門、身柱への事前の爪楊枝鍼や、円皮鍼を貼る事でクラッシュを回避できそうでしょうか?
これもそのタイプによって違うので、なんとも言えません。視聴覚によるクラッシュ事例を扱ったことがないのでね。
・体の湿熱を逃すのが大事というのは理解していますが、療養期間が長引き体が弱ってきている、体調が悪化している中、今後も瀉法を続けていく、で大丈夫でしょうか?
体が弱っているのは気虚ではなく痰濁がある状態だからなので、補法をかけると酷いことになると思います。これを確かめるには、補法を一度かけてみると良いでしょう。補中益気湯などを少量飲むと、多分悪化します。
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