結婚？　ああ、いいものですよ。

今日、「ネット読んでると結婚しなくていいと思う気分満載になります」と、スタッフから言われてですね。

……いや、結婚って良いものですよ？

と真顔で返しました。もちろん出産も、育児もいいものですよ。うん。

だいたいが、「私幸せなんです！」ってネットにわざわざ書かないんですよ。幸せなら別にそれを不特定多数に表現しなくていいし、それをやったら叩かれますしね、日本のネット界。

ですから、ネット上に上がってくるのはうまくいかなかったことや愚痴になるわけです。マイナス評価の方が大量にアップされる、それがネット、それがSNS。まあ、それらを読んだら、結婚なんて「人生の墓場」としか思えなくなるでしょうね。

わたしらは誰もが誰かの子供であり、否応なしに血のつながりのある親に育てられるか、もしくは、何らかの形で養育をしてくれる大人がいてここまで育ってきます。なので、子供にとって親とか養育者は最初からある環境……ということになります。無条件に信頼するものですね。

ですが、結婚。血のつながりがない大人同士が生活を共にして、人生を共に歩んでみようという試みなわけです。ここに妊娠出産育児がくっついてくることもありますね。いいなずけとかじゃない限り、現代日本では無理強いされて結婚することはだいたい、ないですね。大人同士が自分たちでお互いをそれこそ星の数ほどいる人々の中から、選んでやることです。

わざわざ、他人様を選んだわけですよ。別に一人でいてもいいのに。それで、だ。結婚生活で何がいいって、親兄弟以外で、「肉弾戦の関係性構築」を行うことができるってことじゃないのかなと思うのです。

わざわざ相手を選んで、長期にわたって二人でやってみようと契約も交わす。その上で、お互い対等な立場であって、生活を運営していく責任を持っていくという。面白いですよね、全くの他人様相手に、どれだけ信頼感があるんだって。

よく、「夫にかれこれを言うと、機嫌が悪くなるんです」って話聞きますけども、機嫌が悪くなるなら「何機嫌悪くなってんの」と聞いていいんですよ。さらにブチ切れるようなら追い出せばいいのです。お互い対等な立場であるなら、幼稚な態度をとって人を威嚇するならこの場から立ち去れといっていい。

……それをやっても、お互い冷静になったら話し合えるとか。そんな関係がおそらく、夫婦の縁ってやつなんじゃなかろかと思います。理由なく屈することはないこと、あなたの従属物ではないこと、自由に歩みされる存在であることを正面からぶつけて、お互いのより良き関係性を構築できる。

薄皮一枚をピッ…って切るような言葉のナイフを投げ合ってもひょいひょいと応酬していけるような。そういう、なんというか、強烈な信頼関係に基づいた真剣勝負ができるというのか……それって、良き親兄弟があった場合に思春期とかにやるじゃないですか。それを、他人様相手にやれる関係。

1人もいいんですけどね。インディペンデントでいられる人が、二人そろえば世の中怖いモノはありません。

だから、結婚って、いいもんですよ。